のだみそ株式会社<桝塚味噌>(本社:愛知県豊田市桝塚西町南山6、代表取締役:野田 清衛)は、第69回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(小学校中学年の部)に選出された「ライスボールとみそ蔵と」の読書感想文を書く子供たちに向けて、みそ蔵ツアーを小学校の夏休み期間にあたる2023年8月19日(土)に開催します。本の出版社である絵本塾出版様より「公認」もいただき、また作者の横田様から直接聞いた子供たちへのメッセージもお届けする特別イベントです。イベントURL: きっかけの画像今年はみそ蔵(みそ屋)がテーマの本が課題図書に選ばれました。みそを愛する愛知県民として素敵な読書感想文を書けるよう、みそ屋も協力します!【Twitterが繋いだ開催までの経緯】4代目(野田 好成)が地元の子供からみそ蔵とみそ屋がテーマの本が課題図書になった事を教えてもらう↓表紙が自社の蔵と似ていたので再現した写真をSNSに上げる↓偶然本の作者の方の目に留まりコメントいただく↓みそ県として応援の気持ちで読書感想文を書く子供向けのみそ蔵ツアーの開催を決める↓それを知った出版社より連絡が入り、内容確認の上「公認イベント」のお墨付きをもらう↓<イマココ>参加する子供たちへのメッセージを聞くため4代目と作者の対談を予定【内容】(1) みそ蔵歩き…みそ蔵を歩きながら五感でみそ蔵を体験(2) 桶や道具…本に出てくる木桶や道具のお話し(3) じゃんけん大会…本を持参した子はじゃんけんに勝てば五平餅が無料(4代目がおごります)見学イメージ【開催日程】2023年8月19日(土)(1) 午前ツアー:11:00~11:45(2) 午後ツアー:13:00~13:45【会場】桝塚味噌 本社蔵愛知県豊田市桝塚西町南山6*愛知環状鉄道「北野桝塚駅」より徒歩3分*お車でお越しの方用の駐車場あります蔵イメージ【料金・参加条件・募集期間】〇参加費:無料*「ライスボールとみそ蔵と」の本を持参すると「4代目に勝ったら五平餅無料!ガチンコじゃんけん大会」に参加できます*今回は子供向けなので親御さんは蔵の外でお待ちいただきます。また親御さんがいないと見学できない小さいお子様もご遠慮下さい〇2023年7月10日より応募ページにて募集開始 【桝塚味噌の概要】1928年創業、愛知県豊田市で味噌/醤油/加工食品製造業を営んでおります。当社は現代の大量生産/均一で工業的な味噌造りでは無く「みそは作らない、育てる」という醸造理念のもと1年半以上という熟成時間をかけ醸造しています。また100年以上使い続けている木桶、第二次世界大戦の航空機の格納庫や旧学校の校舎を蔵として再活用(アップサイクル)するなど、持続可能なものづくりを行動理念に企業運営を行っております。また年間2,000名近くの子供たちが課外授業や校外学習で味噌蔵を訪れる食育活動や東京や愛知で「みその学校」という味噌作り教室も主催するなど体験型の食育活動も20年以上継続的に行っています。所在地 : 〒470-1213 愛知県豊田市桝塚西町南山6営業時間 : 9:00~17:00(月~土曜日)電話番号 : 0565-21-0028FAX番号 : 0565-21-0180HP : オンラインショップ: Twitter : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月10日ウーマンエキサイト読者の皆さま、こんにちは!夏休みも中盤戦に突入ですね。小学2年生の長女ムスメは、宿題自体はあまり嫌がらずやりますが、ひとつだけネックなものがあります。まず、ムスメの好きな教科と苦手な教科を尋ねてみると。国語にちょっと苦手意識がある様子。国語は本を読むことが大事かな、と思うのですが。ムスメは図鑑が大好き。読む本の種類を強制するのも違う気がしてそのまま見守ってきたのですが…読書感想文も図鑑で書くと言い出しました。その結果…。ちょーっと書き切るのが大変だったんですよね。本人も少々つらい経験だったのでしょう。それを踏まえて小学生2回目の夏休みがやってきました。ムスメなりに去年の教訓をいかして本を選び、夏休みに入ってすぐに助けを求めてきました。これは私も精一杯応援、サポートしなければ…!どこまでサポートするか、いつまでサポートして良いのか迷うところですがね。ムスメみたいに苦手意識がある子には、文字数をカウントしながらの下書きサポートはかなり時短になりました。その下書きを元に清書させるのですが…。結局今年も泣きながらの作文になってしまいましたが、去年よりもかなり早く終わらせたのでだいぶ気が楽になった様子でした。親としても同じで。苦手と自覚できたことも大きな収穫、良い経験となってくれたかな? と思います。ひとりでの作文完成ができるようになるには、まだまだ先は長そうですが、それでも毎年少しずつサポートを減らしていけたらなと思います。とりあえず今年も目標は親子で読書をすることですね! 苦手意識が少しでもなくなりますように!
2022年08月13日元女子の井上健斗さんが、元女子の杉山文野さんをゲストに迎えたコラボYouTubeから、文野さんファミリーの妊活・子育てについて紹介します。元女子の文野さんは女性のパートナーと、精子提供をしてもらったゲイの男性と3人で2人の子どもを育てている5人家族(動画の中では子どもは1人ですが、現在は2人目が産まれました)です。トランスジェンダーの健斗さんが思う新しい家族の形とは……!? 動画では、FtM(Female to Male/性自認が男性のトランスジェンダー)の健斗さん(画像右)が、同じくFtMである杉山文野さん(画像左)ファミリーの妊活・子育てについて質問。その様子を対談形式で紹介しています。 ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。 戸籍を変えない理由文野:僕は性的指向や性自認にかかわらず、自分らしく生きることができる社会を目指す団体「東京レインボープライド」を運営しています。個人としては、企業や学校、自治体でダイバーシティに関する研修活動やLGBTQの子どもたちのサポート活動などもをしています。今でも、戸籍上は「女性」です。 健斗:戸籍を変えない理由は? 文野:僕は乳房切除はしているけど、子宮卵巣の摘出はしていないので、戸籍の変更をすることができません。個人的には、身体の違和感から手術をするのは良いけど、手術したいと思っていないのに、戸籍変更の為に手術をするのは変だなと思っています。僕自身はこれ以上、身体も心にも、さらに金銭的な負担をかけてまで生殖機能を取り除くことはしなくて良いと思っています。子どもが欲しいと思ったきっかけ 文野:もともと僕自身は子どもを持つ未来を考えていませんでした。でも2012年に、女性から男性に手術をして戸籍変更をした前田さんという方が【性同一性障害でも父になりたい】と訴えた裁判があり、この判決が僕の人生を変えました。 この方は、女性と結婚して第三者から精子提供を受け、パートナーが妊娠・出産をしたけれど、嫡出子として認められなかったんです。僕はその裁判をニュースで見た時に、「FtMが子どもを持つなんて無理でしょ……」と思っていました。 でも、ひょんなことからその裁判の手伝いをすることになり、実際に会ってみると、どこからどう見ても素敵なファミリーで、これを家族と認めない日本の法律というものに疑問を持ちました。 さらにこのとき、血縁関係にこだわらなければ、子どもを持つということが具体的な選択肢の一つとして感じられました。 結果、最高裁で「妻が婚姻中に妊娠した子は夫の子と推定する」という民法が適用されると判断されたのをきっかけに、子どもを持つことを真剣に検討するようになりました。 僕には10年くらい一緒にいる女性のパートナーがいるのですが、当時彼女の年齢が30歳前後だったので、動き始めるなら年齢的に今かなと思ったことも大きいです。 子作りの方法健斗:どうやって子作りをしましたか? 文野:出産に関する選択肢として話し合った結果、彼女は「自分が産めるなら産みたい」、精子提供は「まったく知らない人からは怖い」と言ったことから、知り合いから精子提供をしてもらい、彼女が出産しようということになりました。 様々に話し合いをした結果、ゲイの友人から精子提供をしてもらうことになり、体外受精で彼女が妊娠・出産をして、今は子どもがいます。 精子提供を受けるにあたって 文野:僕は、異性愛者の人から精子提供を受けることには嫉妬があるから、ゲイの人からの提供してほしいと考えました。 誰が良いか考えたときに、ゲイの中で一番仲が良いゴンちゃんが候補にあがりました。ゴンちゃん(松中 権)はプライドハウス東京の代表で、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表。僕たちと同じ、LGBTの啓発活動を行う仲間です。 結婚式をするとき「病める時も健やかなる時も……」っていう、誓いの言葉がありますよね。友人関係においても同じことが言えると思うんです。良い時に良好な関係を保つのは簡単だけど、悪い時にどれだけ一緒に超えられるかが大事だと思っています。 ゴンちゃんとは今までの活動を共にしていく中で、良いことばかりではなかった。いろんなトラブルに巻き込まれながらも、前向きに、感情的にならずに乗り越えてきた経験がありました。単にゲイだからお願いしたわけではなく、ゴンちゃんに信頼があったからお願いしたいと思いました。 健斗:それは、パートナーと一緒に「この人にお願いしようか」と相談して、声をかけたんですか? 文野:実は偶然にも、同時進行でゴンちゃんとも子どもの話をしていたんですよね。 2015年に、渋谷区で日本初となる同性パートナーシップ制度がスタートしたとき、条例制定に関するお手伝いを、ゴンちゃん含め数名でしていた時期があって。そのとき、子どもの話も自然に何度か話題にあがっていたんです。 ゴンちゃんも「子どもが欲しいけど、今の日本で子どもを持つのは難しいだろうな」と言っていて。僕は飲みの席の話として、「ゴンちゃんが精子提供をして、彼女が産んで、3人で育てるっていうのもありかも!?」などと、例え話として話していたことがありました。 同じタイミングで彼女とも話し始めて、知っている人で信頼できる人が良いという結果に。改めて、場を設けて話し合ったわけではなく、彼女とゴンちゃんと3人で会う機会を少しずつ増やしていきました。 精子提供者と3人で子育て健斗:一般的に精子提供者はあくまで「提供者」という立ち位置。家族として一緒に関わることは少ないのでは? 最初から3人で育てようと思っていたの? 文野:そうだね。養育費も3人で割っているし。最初から3人で子育てしようと思っていたわけではないけど、ゴンちゃんも子どもが欲しいと思っていたわけだし、「協力してください。でも、僕たちに関わらないでください」は違うなと思いました。 健斗:提供者を含め、話し合い。ゴンさんの子育てしたい気持ちも組み込み、新しい家族を作ったってことですよね。これはすごいことだと思います! 文野:不安なことはたくさんありました。制度的に守られない生活の中で生きていくと、どんな問題が起こりうるか。産まれてくる子どもの親になる3人で専門家のところへ行き、ありとあらゆる問題について可能な限り話し合って対策を立てました。 相談したのは、子どもの人権を専門にしている弁護士さん。その時に「育てる大人の数が少なくて困ることはあるけど、大人の手が多くて困ることはない。子どもにとって血のつながりよりも、自分のことを真剣に考えてくれる大人が増えることは良いことだ」って言われて、ホッとしました。 今は一緒に住んでいるわけではありませんが、僕と彼女と子どもたちが一緒に住む家に定期的にゴンちゃんが来るなどして3人で子育てしていますし、保育園の送迎も3人で分担しています。 新しい家族のカタチ健斗:こういう家族の形って今までロールモデルとしてなかったんですけど、可視化することって大事だと思うんですよ。文野さんも最初に2012年の裁判で前田さんのお子さんを見た時に「自分もできるかも」って思ったわけじゃないですか? ロールモデルを知ることで、可能性や選択肢を増やすことができるから、僕は新しい家族のカタチのストーリーを知って欲しいなって思います。 今までは、自分の身体のことや性別について人前で話していたけど、お子さんについて人前で話すことに不安はなかったですか?文野:不安はゼロではなかったです。子どものことを出すかどうかは、僕たちも悩みました。でも、たくさんの可能性や思いを話し合って決めて産まれてきたこの子を「隠される存在」にしたくありませんでした。だから、事実として隠すことはしませんでした。 子どもがいじめられたら?文野:メディアで家族の形・子どもを授かったことを公表した際、「子どもがいじめられたらどうするんだ?」ってよく言われるんですけど。実際、最初に僕たち家族のことを記事にしてもらった時、賛否両論あると覚悟はしていましたが、温かい言葉が大多数でした。 「1つの命が生まれることに対して“否”があるわけがない」という皆さんのコメントがとても嬉しかったです。健斗さん、文野さん、ありがとうございました! 以前も、FtMパパについては紹介したことがありますが、精子提供者と3人で子育てをするというのは、まさに新しい家族のカタチですね。 元女子・健斗さんのYouTubeチャンネルでは、さまざまなLGBTに関する動画が投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。 外部リンク:ジーピットチャンネル(外部サイト)著者:ライター 廣瀬尚子二児の母。女性誌の編集を経て、フリーランスに。広告やアパレルブランドの撮影、雑誌やWEBマガジンの執筆などを手がける。
2022年07月31日ウーマンエキサイトをご覧のみなさまピンキーです。息子が小学生になり、初めての夏休みがやってきました。今年の夏はとても暑い気がします。夏休み前、息子を学校まで送っていると、日傘をさす子どもたちの姿も見られました。■今年は息子と一緒に楽しい夏休みを過ごせそう今は、女の子だけでなく、男の子も普通に日傘をさしていますね。息子はまだ傘を持ちながらの登下校が危なっかしいので、日傘を持たせることは、今のところ考えていませんが、もう少し大きくなったら、日傘もいいかもしれません。水に濡らすと冷たくなるタオルも、なかなか気持ちよさそうに見えました。そんな、暑い日が続く今日この頃、夏休みをどうやって過ごすか考えてしまいます。今までの夏休みといえば、暑さもあって、家の中で過ごすことが多かったです。息子が年少さんのときは、夏休みがしんどくて、早くひとりの時間がほしい、とよく思っていた気がします。しかし、今は…。息子が休みの日は、時間に追われることなく過ごせるので、ゆっくりできていいな、と思えるほど、気持ちに変化がありました。息子と一緒に楽しい夏休みを過ごせそうです。夏休みの目標なども息子と一緒に考えることにしました。 ■息子の夏休みの目標は…!?息子はテーマパークに行きたいようでしたが、夫の休みの都合もありますし、旅行に行くとしても、近場で…と思っていたので、申し訳ないですが、この目標は却下しました。ということで、息子の夏休みの目標は、部屋を片づけてお友達と遊ぶこと、そして、本を18冊読むこと、だそうです。すでに、お友だちと遊ぶ予定もあるので、私も息子と一緒に部屋の片づけをしつつ、物を減らしたり、まだ読めていない買った本を読もうと思います。息子が赤ちゃんのときは、たくさん本を読んであげていたのですが、あまり本に興味がないようなので、ここ最近は本を読んであげることもなくなっていました。もちろん、自分から読むこともありません。しかし、学校で夏休みの宿題に本を読むというのがあったので、目標にしたようです。自分で読んでも、読んでもらってもいいとのことなので、息子は読んでもらう気でいるようですが。家には息子が読むような本があまりないので、図書館にも連れて行こうと思います。こういうことをきっかけに、いろいろなことに興味を持ってもらいたいですね。みなさまも、楽しい夏休みを過ごせますように。
2022年07月26日ウーマンエキサイトをご覧の皆さま、こんにちは!7歳と4歳の姉妹を育てております、ぴなぱと申します。もうすぐ夏休みですね!今回は夏休みの宿題の定番である「読書感想文」についてのお話です。昨年小学生になったわが家の長女・こまちゃん。読書感想文については、長女の学校では…1年生だった昨年は任意。2年生になった今年からは全員が書かなくてはいけません。任意だった昨年もやってみるというので試しに書かせてみたのですが、初めての読書感想文にかなり苦戦していました。まぁ、その時は作文というもの自体初めてだったし、そもそもまだ話し言葉を正しく文字で表すいうことが完全にはできていなかったので、「口で言ったことを文字にする作業の練習」みたいな感覚で取り組みました。なので作文自体は読んだ本のあらすじメインで、読んだ感想などは合間に一言二言入れる程度で仕上げました。読書感想文として優れていたかはさておき、初めてにしてはよくできたんじゃないかなと思っていました。そして2年生になった今年。今回から読書感想文も夏休みの宿題の必須項目になるため、1学期中にその練習が宿題で出されました。夏休みの読書感想文のように長く書かなくていいのですが、好きな本と簡単なあらすじ、自分の感想とみんなにおすすめしたいポイントを書いてみようというものでした。1年生の時に一応書いているし、文字数も少なくていいのでそんなに難しくないかなと思っていたのですが、予想に反して大苦戦。長女の様子を見ながら、なにが難しいのか観察してみると…長女は自分の気持ちを話すのも上手だし、出来事を正確に話すこともできます。だけどそれを文字にしようとすると、簡潔にしようとしすぎて要点が掴めなかったり、自分の考えをうまく書き表せないようでした。とりあえず宿題はどうにか仕上げ、本番の読書感想文を書かなくてはいけない夏休みに入る前に、家でも練習をすることにしました。練習はその日の出来事や寝る前に読み聞かせをした絵本などについて、文章にしてお話ししてもらうというもの。何度かやっているうちに長女本人も感想を言いやすい本とそうでない本があること。要点を掴み、簡潔にまとめないと人には伝わらないことなどがわかってきたようでした。さらにその練習をし始めてから絵本を自作するようになり、それを読んでみると文章を書くこと自体は苦手ということはなく、一からお話を作るのは楽しいようです。読書感想文というと構えてしまって、「こう書かなきゃいけない」という制限があるように感じていたのかもしれません。私は今もこうしてお仕事で文章も書かせていただいていますが、昔から文字を並べるのは好きで、作文や読書感想文の出来はさておき、わりと楽しく書いていました。自分が口下手だからというのもありますが、口で言うより文章にした方が伝えやすいこともあると思っています。なので長女にはまずは文章を書く楽しさを知ってもらって、読書感想文に対する苦手意識も少しずつ薄くなっていけばいいなと思います。
2022年07月21日ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。夏休みも終わり新学期が始まりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今日は夏休みにやった宿題のお話を書きたいと思います。■娘の自由課題、何にしようか…?うちの子供が通っている小学校では、必ずやらなければならない宿題のほかに、自由課題といって「できればやってみましょう!」という感じの宿題があります。自由課題は、工作、習字、絵画、作文、自由研究など色々あるのですが…わが家の娘は、どれをやろうか迷っていました。同僚から読書感想文を勧められましたが、うちの娘は文章を書くのが苦手なので最初は敬遠していました。でも、図書館に行った時に娘が伝記に興味を持ったので、これはチャンスかもと思い読書感想文に初チャレンジすることにしました。■読書感想文、完成までの道のり!少し難しい本を選んでしまったので、読み終わるのに一週間近くかかってしまいました。この時点でもうメゲそうになりました。読み終わった次の日、娘に感想を聞きました。聞くポイントは…この本を読もうと思ったきっかけこの本で一番心に残ったこと自分にも同じような経験はないかこの本を読んで今後自分はどうしたいか自分の気持ちを文章にするのがあまり得意ではない娘の答えは、「わからない」ばかり…なので、親が思ったことを娘に伝えてみて、娘はどう思うか聞いていきました。そうすると「私もそう思う」とか「あぁ、ここはそういう意味だったんだね、それはすごいと思う」など、感想を話してくれるようになりました。それをメモにとり、原稿用紙にまとめていきました。途中休憩も挟みましたが、朝10時から始めて15時くらいまでかかりました。原稿用紙2枚(実際は1枚と半分くらいしか書けてませんが)でも、正直とても大変でした。子どもも大変ですが…つきっきりでやらなければいけないので親もかなり根気のいる宿題なのは間違いないです。でも、娘にとってはとても良い経験になったかなと思います。親と子の良いコミュニケーションにもなりましたし。「読書感想文、チャレンジして良かった!」というのが、最終的な感想です。何か始める時は、必ず「きまり」を確認してから取り掛かりましょう!※この後、1時間近くかけて書き直しました。トホホ…
2021年09月15日絵本専門士として絵本を紹介する中で、図書館の利用をすすめることがよくあります。近所の図書館もどんどん活用していってほしいのですが、全国には魅力的な図書施設がたくさん。今回は、私のおすすめの西日本の3施設をご紹介します。ぜひ親子で絵本のある空間をたっぷり楽しんでください。今年オープン!まさに絵本の森「こども本の森 中ノ島」(大阪府大阪市)「こども本の森 中ノ島」は、今年の夏にオープンした大阪市中ノ島公園内にできた施設。壁面全体が本棚になっていて、そこに絵本がぎっしり並んでいる様は圧巻です。360度本に囲まれることであらゆる角度から本に出合うことができるように作られているそうです。蔵書はなんと1万8000冊!また、建築家安藤忠雄さんが設計した建物は、どこでも座れる大階段や階段裏の背の低い空間、天井光の差し込む円筒空間、本棚に埋め込まれた小さなベンチなど、子ども達が絵本を開いてその世界に入りやすい空間に工夫されています。子どもに空間を自由に歩かせてみましょう「こども本の森中ノ島」に行ったら、まずは子どもがその空間にいることを楽しめるよう、自由に歩かせてみるのがいいと思います。何がどう並んでいるかわからない中で、壁一面絵本の世界を子どもの感性で味わってもらいましょう。本の貸し出しはしていませんが、中之島公園内で、1冊だけ貸出の手続きをして持出して読むことができます。天気のいい日はピクニック気分で絵本を広げるのもいいですね。入場は事前予約制でゆったり現在は予約制で入場制限を設けているので、事前の申込が必要ですが、その分ゆったりと絵本のある空間を満喫することができます。人気施設ですので、申込開始日をチェックして早めに予定をたてましょう。※2020年12月23日現在は2021年1月14日までの予約が終了しています。次回の予約に関しては下記の公式ホームページからご確認ください世界最大規模のマンガ数!絵本も楽しめる「京都国際マンガミュージアム」(京都府京都市)「京都国際マンガミュージアム」は、名前の通りマンガがいっぱい!マンガの単行本が約5万冊、古いマンガ雑誌や貴重な資料が約25万点と世界最大規模の品ぞろえ。マンガを読むのはもちろん、常設展やワークショップも充実していて、見る・描く・聞く・作るなど、マンガを多方面から満喫できます。マンガということで小さな子どもは楽しめない?と思われがちですが、実はマンガだけじゃないんです。ミュージアム内のこども図書館には、小さな子ども達も楽しめる絵本を中心に約3000冊が並んでいます。そのため、地元では乳幼児親子がゆっくりと過ごせる場として活用されているんですよ。レトロな空間で大人も子どももくつろげる昭和初期に建てたられたという小学校校舎を活用した建物は、レトロで懐かしい雰囲気。芝生の敷き詰められた広い校庭も魅力です。絵本やマンガを持ち出して、芝生にゴロンとしながら読むこともできますよ。なお、ミュージアムショップ以外の館内は入場料が必要です。こども図書館は、靴をぬいで入る空間です。現在は清掃・消毒のため午後の時間帯で利用できない時間があるとのこと「かみしばいがはじまるよ~」の掛け声でスタートする昔ながらの紙芝居の時間。コロナ対策もしっかりとされているので、安心してお子さんとおはなしの世界に入り込みましょう!国内で発行された児童書を全点購入している「岡山県立図書館」(岡山県岡山市)「岡山県立図書館」は、国内で発行された児童書を全点購入しています。人気の絵本は図書館で利用可能になった途端、予約でいっぱいでなかなか読めなかったりするのですが、当館は、発行から1年間は研究用として貸出をしない形で所蔵されているため、いつでも手に取ることができます。また、必要に応じて貸出できる新刊書も購入されています。その他、季節や行事、話題のテーマなど、バラエティに富んだ展示を行っていて、楽しい本をたくさん手に取ることができます。感染症対策を取りながら、おはなし会を定期的に催しており、人気のイベントとなっています。無料で利用できるのもうれしいですね。ほかにもたくさんおすすめの図書施設があるのですが、現在は感染拡大防止のため閉館中のところも。今後も感染症対策をしっかりとりながら、おうち時間を充実するきっかけとして、絵本に囲まれた施設をたっぷり活用してほしいと思います。【年末年始の開館時間、予約、入場料など詳しくは公式ホームページをご確認ください】■■■<文・写真:ライター鳥山由紀>
2020年12月23日幼稚園時代にひらがなとカタカナが読めるようになったのに、まったく本を読まない息子。この春小学生になり、もう少し本に興味を持ってくれないかとあれこれ試行錯誤を繰り返した結果、なんとか自ら本を手にとらせることに成功しました。今回はわが家で効果があった対処法を紹介します。本よりYouTube!現代っ子な息子赤ちゃんの頃から、寝る前は絵本の読み聞かせを続け、年少の時には絵本でひらがなを覚えた息子。ひらがなも覚えたし、そのうち自分で本を読んでくれるだろうと思っていたのですが、いつまで経っても自ら本を読みません。私は子どもの頃から本が大好きで、二宮金次郎像のようにいつも本を読んでいる子どもだったため、息子が本に興味をもたないのが理解できず、どうやったら息子が本に興味をもつのか想像がつきませんでした。寝る前の読み聞かせの時や、機嫌のいい時に、「今日は自分で読んでみたら?」と促しても断固拒否。理由を探ると、どうやら普段からYouTubeやアニメなどが好きで、情報をスピーディーに取り入れることに慣れているので、自分で本を読んだ時の情報を取り入れるスピードの遅さが気に食わない様子でした。まさに現代っ子!?マンガでも興味を示さず大失敗ムリヤリ読ませて本が嫌いになっても困ると思い、マメに図書館や本屋に行って本に触れさせる作戦に。しかし、何度行っても、図書館では「これ読んで」としか言わないし、本屋ではおもちゃにばかり目を向け、本には興味を示しません。そこで、ハードルを下げてみようと、息子の大好きなドラえもんやポケットモンスター、名探偵コナンのマンガを買ってきて渡してみたのですが…。パラパラとページをめくりはしたものの、「アニメで見るほうがいい!」と、やっぱり読まず大失敗…。必要だったのは環境でした現代っ子は情報媒体が豊富とは言え、本を読むことは学ぶことの基本中の基本。たくさん読まなくてもいいから、せめて自分で手にとるようになってほしい!と思う私。ならば最終手段と、物理的に息子と本の距離を縮めてみることにしました。リビングのソファの後ろに大きな本棚を置き、読んでほしい本を並べてみることに。本棚を置いたことで、元々広くないリビングがすっかり狭くなりましたが、ソファに座れば手が届く距離に本が並んでいる状態になりました。すると、ソファで休んでいる時に、自ら本に手を伸ばすように!一緒に調べものをするのも効果的特によかったなと感じるのは、背もたれに一番近く、すぐに手の届くところには図鑑や辞書を並べたこと。テレビなどで分からない物事が出てきた時に、一緒に読んで調べるようにしてみたところ、少しずつ自分で本を読む面白さが分かってきたようです。そのうち、好きなポケットモンスターの本などもソファで寛いでいる時に手にとり、キャラクターの解説を読み込むようになりました。さらに、自分の本の好みも徐々に分かってきたようで、「〇〇の図鑑を読んでみたい」とか、「このシリーズがもっと読みたい」、「この本を書いた人の他の本も読んでみたい」などと言うようになりました。図書館や本屋にもすすんでつき合うようになり、一緒に本を選ぶ時間も楽しめるように。私も時間がある時は、横に並んで本を開き、息子と読書の時間を楽しむようになりました。親子ともどもネット環境から少し離れる時間を持つことが効果を促進しているように感じます。普段から、大人の策略に敏感で、その策略を察するとすぐに拒否反応を示す息子。私としては、自然な形で本を勧めていたつもりですが、息子からすると、押しつけられているというふうに感じていたのかもしれません。相変わらず本よりYouTubeの方が好きなようですが、それでも環境を整えることで、自ら本に手を伸ばすというのは、親としても勉強になりました。子どもが本にまったく見向きもしない!というときは、ぜひ試してみてください。<文・写真:ライター芳賀千歳>
2020年10月07日「国語が得意な子」と聞くと、みなさんは「きっと読書が好きなのね」と考えるでしょう。たしかに、読書量と国語力はある程度比例します。しかし、なかには “読書が好きなのに国語が苦手な子” もいるのです。今回は、「読書好き」なのに「国語が苦手」な原因と解決策について解説していきます。意外と多い!? 「読書好きなのに国語が苦手な子」大前提として、たくさんの本を読むことで、語彙が増えたり読解力が鍛えられたり感受性が豊かになったりと、数えきれないほどのメリットがあります。その延長線上で、「国語が得意になる」と考える人がいても不思議ではありません。しかし、ただの趣味や娯楽として読書を楽しんでいるだけでは、国語のテスト問題をスムーズに解くコツはつかめません。小・中学生向けの教材研究や学習指導を行なう平山入試研究所の小泉浩明所長は、「国語のテスト問題はあくまでも論理的に考える必要があるので、読書好きな子どもでもテストの点数が悪いことがある」と指摘します。小泉所長によると、「文章を自由に解釈してよい読書と違って、テスト問題では自分勝手な解釈はできない。登場人物の心情をたずねる問題でも、文脈や心情表現を根拠に考えることを求められる」のだそう。さらには、テストでは文章を読みながら「問われているのはこのことかな?」と内容を推測しながら進めていく必要があります。問いや問題文のなかに根拠を見つけ出し、正解までの道筋をたどることができる能力こそが、国語のテスト問題の理解度につながるのです。「読書が好き」なのに「国語が苦手」な原因は?読書が好きで普段からよく本を読んでいるにもかかわらず、「国語が苦手」なのはなぜでしょう。いくつかの原因が考えられます。■原因1:ナナメ読みする癖がついている「読書が好きな子のなかには、ストーリーを追うことが楽しくて “ナナメ読み” をしている子も多い。そういう読み方では、国語の成績は上がらない」と話すのは、中学受験専門塾「アテナ進学ゼミ」の設立者・宮本毅さん。それには “親のほめ方” も大きく影響しているそう。読書をしている子どもが「もう読み終わったよ!」と報告してきたら、どのような言葉をかけますか?おそらく、ほとんどの親は「もう読んだの?すごいね!」とほめてしまうのではないでしょうか。宮本さんは「このほめ方こそが、子どもの国語力を低下させている」と指摘します。ほめられると子どもは嬉しくなり、「もっと早く読んでお母さんを喜ばせよう!」と早読みするようになります。その結果、文字を一字一句きちんと読み込まずに、どんどんナナメ読みへと走るようになるのです。国語のテストでは精読する力が求められるため、ナナメ読みの癖は弊害にしかなりません。■原因2:読むジャンルが偏っている教育評論家の石田勝紀さんは、「これまで3,500人以上の小中高生を直接指導してきたなかで、『読書好きでも国語ができる子とできない子の違い』について、ある特徴が見られる」と話します。それは、好んで読んでいるジャンルが「小説・物語系」か「説明文・論説系」か、という違いです。石田さんによると、読書好きで国語が苦手という子は、小説や物語ばかりを好んで読む傾向があり、読書好きかつ国語が得意という子は説明文・論説系を読んでいるそう。物語系と論説系では、文章構造が根本的に異なります。つまり、読んでいるときの “思考のプロセス” がまるで違うのです。物語・小説系の基本的な文章構造は、時系列に沿っていることが多く、登場人物たちになんらかの出来事が起こり、心情が変化する様子を描写しています。一方で、説明文・論説系は基本的に「序文・本論・結論」という構造で成り立っており、論理的展開が明確です。論理的思考力が備わっていないと、国語のテスト問題を読み解くのは困難でしょう。■原因3:論理力が身につかない読み方をしている国語のテストでは、論理的思考に基づいた読解力が必要不可欠です。先ほど述べたように、物語の世界に浸って情緒を育んだり、ストーリーを追いながら感情の起伏を楽しんだりする読書と、論理力を駆使しながら読み解く読書は別物であると考えていいでしょう。『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)の著者・小川大介さんは、「国語のテスト問題では、素材文(問題を解くために与えられた文章)を読んでいない人でも『ああ、なるほどね』と理解・納得できる答えを求めている」と話します。【問題例】「気がすすまないがしぶしぶ一緒に行った」とありますが、それはどういうことですか? 【考え方】「登場人物に起こった出来事」+「それまでの事情に基づくその人物の受け止め方」+「その結果生まれる感情」をうまく取り入れながら、素材文を読んでいない人にも理解してもらえるような答えを考える。 【解答例】たけしは母親とけんかをしたばかりなので顔も見たくなかったが、祖父のお願いを断ることができずに仕方がなく母親とともに出かけた。 小川さんは、「国語における物語文の読解は、客観的理解を軸に置きながら、答えを見つけていくもの」だと述べています。論理力がある子というのは、文章を読んでいる自分以外に「世の中の一般の人の物事のとらえ方や知識」も意識できるのだそう。一方で、読書が好きで表現力も豊かなのに、テストで高得点がとれない子は、自分だけの世界に陥っている傾向が強いといいます。つまり、設問に答えているつもりでも、実際は自分の感じたことをただ述べているだけに過ぎないのです。親子の会話が国語力アップにつながる最後に、「読書が好きだけど国語が苦手な子」が「読書が好きで国語が得意」になるためにはどうしたらいいか、いくつかご提案します。■早読み禁止!1冊をじっくり読み込む訓練を前出の宮本さんは、ナナメ読みの癖がついてしまったのなら、精読力をつける工夫をすべきだと述べています。先ほど述べたように、「早く読めたこと」ばかりを評価してほめてしまうと、子どもは「お母さんにほめられるために、適当でいいからパパッとやっちゃおう」と勘違いするそう。宮本さんは、「10冊の本をナナメ読みするくらいなら、1冊の本をじっくり何度も読み込んだほうがいい」とアドバイスしています。■読書の前に “親子の会話” で語彙を増やす国語が得意な子の共通点のひとつとして、宮本さんは「親子でよく会話をしている」ことを挙げています。もちろん読書は語彙を増やすには最適な手段ですが、言葉の意味が曖昧なままたくさんの本を読ませても結局理解できないでしょう。親はたくさんの本を与えるよりも、たくさんの言葉を投げかけてあげるべきなのです。その際に気をつけるのは、「子ども扱いせずに、大人と同じように難しい言葉を交えながら会話する」こと。それにより、子どもはたくさんの言葉を吸収することができます。■読後は論理的思考力を鍛えるアウトプットを親子で本の感想を語り合う機会をつくるのもおすすめです。ただ「おもしろかった」だけではなく、どんな場面のどんなところに心が動かされたのか、深い部分まで詳しく語り合いましょう。また、「主人公は○○したけど、僕だったら△△すると思う」など、自分に置き換えてみるのも、物語への深い理解と考察につながります。***「読書が好きなら、当然国語も得意なのでは?」と思われがちですが、実際には「読書好き」イコール「国語が得意」とはならないようです。国語を得意にするためには、家庭でのちょっとした努力と、本への向き合い方を少し見直す必要があるでしょう。(参考)ベネッセ 教育情報サイト|読書好きなのに国語テストが苦手なのはなせ?専門家が解説ベネッセ 教育情報サイト|読書好きなのに問題文だと思考停止の小4男子に、受験の専門家がアドバイス中学受験ナビ|今一度立ち止まって中学受験を考える|読書が好きなのに、国語の成績が伸びないのはなぜ?東洋経済オンライン|読書好きな人がなぜか「国語が苦手」な真の理由日経DUAL|読書好きなのに国語で高得点を取れない子の弱点
2020年09月20日夏休みの宿題といえば読書感想文。苦手、楽しくないと感じている子も多いですよね。でも、アニメや映画を見て感想を抱くように、読書感想文も本来は楽しいもののはず。もしかしたら、「こう書かなければいけない」という義務感が苦痛の源なのかもしれません。今回は、読書感想文に楽しみながら取り組むコツについて、ベネッセお茶の水ゼミナールの現役国語講師 秋元暁哉さんへインタビュー。「桃太郎」を題材に、ワクワクする読書感想文の具体例も教えてもらいました。“正しい書き方”に縛られる必要はありませんー苦手な子が多いイメージの読書感想文ですが、楽しくなる方法はあるのでしょうか何かを見たり読んだりして、強烈に味わった感情を誰かに伝えたくなるのは人間の本能のはず。読書感想文も同じです。それなのに、苦手な子が多い理由は、“正しい書き方”に縛られているからではないでしょうか。自由に感想を書けないことが楽しくない原因のひとつでは、と思います。僕自身の体験ですが、小学校2年生の時に読書感想文コンクールで入選したことがあります。しかしそれは、母の指導のもとマニュアル通りにイヤイヤ書いた結果でした。その後、授賞式で最優秀賞の女の子の文章を聞いて衝撃が走りました。その文章からは「読書を体験した」ことが生々しく伝わり、自分を取り囲む世界と本の世界が見事に溶け合い心を打たれる内容でした。ー「読書を体験する」とは、どういうことでしょう?本を読むことはひとつの経験です。読書を通して世界が広がり、知識が増え感情も動きます。一冊の本が人生を変えることも。読書の前後で行動の変化があれば、最高の体験となります。読書がただ文字を読むという行為ではなく、五感をフル回転させて感じたことが行動や生き方につながるものとなるのが「読書を体験する」ということではないかと思います。STEP1:ときめく本に出合うことが一番大事読書感想文を書く上で最も大切なのが本の選定です。学校により異なりますが、課題図書以外に自由図書を選ぶこともできます。秋元先生に伺うと、「ときめく本に出合うことが一番大事」とのこと。子ども自身が「面白そう!」「ワクワクする!」と思える本を選びましょう。読書初心者ならストーリーが長めの絵本でもOKだそう。読み進め方は、児童書なら毎日読書タイムを作り一章ごと読む、一人読みが苦手なら読み聞かせという方法も。「もし選んだ一冊がしっくりこなければ、違う本を探しましょう。読書経験はあればあるだけ自分の価値になるので、これを機に様々な本を読んでみるのがいいと思います」。STEP2:インタビューで子どもの感動に共鳴する読み終えたら、いよいよ子どもの感情を引き出します。「小学校低学年は、いきなり感想を書きなさいと言われても困難です。感じたことがあっても、それを人に伝わる言葉にするのは難しいので、親が導いてあげましょう」。ー子どもの感想をうまく引き出してあげる方法は?インタビュー形式で感想を聞いてあげましょう。まずはお話の中で一番好きだったところを聞きます。そこから「なんで?」と掘り下げていきます。「どんな言葉がよかった?」「どんな気持ちになった?」など様々な視点から聞いてください。まだ語彙も少ないですし、支離滅裂な答えが返ってくることもあるでしょう。その時は親が言い直してあげるといいですよ。大切なのは、子ども自身が持つ“語りたい本能”を引き出してあげること。たとえ、トンチンカンな答えでもすくい上げてください。また、ストーリーの本質とかけ離れた部分に感動していても、それも一つの感想です。感想に正解はないので、子どもならではの意見、言葉、視点に気づいてあげるとどんどん語ってくれるかもしれません。読書感想文を通して、子どもの持つ感性を再発見できる機会にもなりますよ。インタビューで聞き取った子どもの言葉は、付箋やメモを使って書き留めておきます。そのインタビューメモを使って作文へ進みます。STEP3:誰かの心に響く文章の書き方とコツ「読書感想文の書き方」と調べるとたくさん方法が出てきます。起承転結を意識した書き方が基本とされていますが、ここではあえてマニュアルから外れます。今回のテーマは「楽しく読書感想文に取り組む方法」。模範解答的な枠組みにとらわれず自由に、かつ誰かの心に響く文章の書き方をお伝えします。ーインタビューメモをどのように感想文へと仕上げればいいのでしょうか。インタビューでは子どもが最も心が動いた部分に注目して掘り下げました。作文にする時も、心に残ったセリフやシーンを切り取り文章を構成します。1.心が動いたセリフやシーンの紹介2.簡単なあらすじ3.感動した場面への自分の意見・共感した理由4.読書から得た新たな視点冒頭でいきなり、心が動いたセリフやシーンについて書きます。インパクトのある出だしなので読む人の興味を引きつけます。そして、「なぜ?」で聞き出した言葉、その理由を書いきます。途中に簡単なあらすじを入れると、心が動いたシーンがより強調されます。そして最後にまとめとして、読書体験で広がった視野について書きます。『桃太郎』の場合桃太郎の勇敢さや仲間との団結力についてスポットを当てがちですが、子どもが「仲間のキジがかっこよかった!」と感じたとします。1.僕は鬼と戦う時のキジにひかれました。空から鬼をやっつけるのはキジにしかできません。僕もそんな特別な力を持っているキジのようになりたいです。2.桃太郎はきびだんごを持って鬼退治に行きます。途中で、犬、猿、キジを仲間にし鬼退治に成功します。3.キジのことが気になったので調べたら、タカと比べられ弱いと言われるそうです。しかし、空を飛ぶキジが上空から道案内をしてくれたおかげで、桃太郎たちは鬼ヶ島にたどり着きました。桃太郎も鬼も空を飛べず、キジだけが飛ぶ力を持っています。4.まわりからどんな風に言われても、自分の力を発揮できるのはかっこいいです。僕も人より苦手なことがあるけれど、僕にしかできないことで誰かの役に立てるようになりたいです。一見、桃太郎の感想とはかけ離れて見えますが、子どもがこんな視点を持っていたらこれも一つの正解です。強烈に感じたものを前面に押し出した文章に読んだ人は、「なんでそう思ったの?」と気になります。それが人に響く文章の書き方のコツです。読書感想文は親子のコミュニケーションのきっかけにも秋元先生にお話を伺い、読書感想文を楽しむには、型に縛られず書きたいことを自由に楽しく書くことが一番大切ということがわかりました。書き方のコツなどもご紹介しましたが、「誰かに伝えたい!」という感情が湧き上がるような本選びが読書感想文を楽しむための第一歩になりそうです。自宅で過ごすことが多い時期、本を通して親子のコミュニケーションが図れるきっかけにもなるのではないでしょうか。<文・写真:ライター秋音ゆう>
2020年08月13日夏休みの宿題の難関と言えば、読書感想文!子どものころ、自分も苦労したという人も多いのではないでしょうか。実は、読書感想文は本選びからすでに始まっています。本選びを適当にしてしまうと、感想文も難航してしまうことになりかねません。今回は学校図書館司書の資格を持つ私が、読書感想文を書きやすい本の選び方について、おすすめの方法をご紹介します。自分と共通する登場人物がいる本を選ぶまずは登場人物の境遇に注目しましょう。本の帯や、そで(本のカバーを表紙の内側へ折り返したところ)、本の宣伝文句などを読むと、その本にどのような登場人物が出てくるかがわかります。そこで、子ども自身とどこか共通点のある登場人物を見つけてみるというのは、どうでしょうか。例えば主人公が野球をしているとか、音楽や本や、猫が好きだとか。「この主人公、わたしと似ている!」「ぼくみたいだ!」と子どもが感じることで興味をひき、さらに自分のことのように共感を持ちながら読み進めることができます。表紙の絵で選ぶ表紙に描かれた絵の雰囲気も、本選びの重要な要素になります。色合いがきれいだったから、なんだか不思議な絵だったから、あるいは表紙絵の人物が着ているものがかわいかったから、書いてあるオブジェクトが好きなものだから…といったように、本の表紙に対して、色々な理由づけをすることができます。名作かつ短編の中から選ぶ本には最近出版された児童書のほかにも、昔から読み継がれている名作と呼ばれるものがあります。ところが、子ども世代はもちろんのこと、親の世代であっても、これらの名作に苦手意識を持つことが多いようです。文学の観点からのみならず、読書感想文の観点からも非常に残念なことだと思います。というのは、名作短編は本当に短く、内容が濃く、読みやすくできているためです。百数十ページもある最新の児童書1冊を読むよりもずっとハードルが低いことがほとんどでしょう。低学年におすすめの宮沢賢治例えば宮沢賢治の場合、子ども向けに出版されている文庫では1つの物語を20~50ページ程度で読むことができます。宮沢賢治は登場人物に猫やカエル、ウサギや鳥が多く、低学年でも楽しく読めるのが特徴的です。高学年におすすめの芥川龍之介一方、高学年の子どもや読書が好きな子どもであれば、芥川龍之介にチャレンジしてみるのもおすすめです。芥川龍之介の作品は言葉づかいの難易度が少し高いですが、とても丁寧で語調が美しく、宮沢賢治よりもさらに短く凝縮された世界は不思議に満ちています。10ページほどで読める定番の『蜘蛛の糸』、『杜子春』や『魔術』といった作品がおすすめです。『鼻』は巨大化した鼻を踏んで小さくするといった大笑いできる作品ですが、その実、内容は非常に深く言葉もやや難しいので、読書感想文を書けるかどうかは子どもの性格や裁量次第でしょう。このように難易度が高い物語もあるので、親自身が先に目を通してみるのもいいですね。一緒に書店へ出かけてみましょう子ども自身が本選びに迷うようであれば、一緒に書店に行き、親のほうで何冊か雰囲気の違うものを選んであげて「この中から、いいなーと思うものを1つ選んでみようか」と誘導してあげる方法があります。夏休みには学年に応じた課題図書やおすすめ図書のリストが出るものです。そこから親の目線で、わが子が興味を持ちそうなものをいくつかピックアップし、最終決定は子どもに任せるとよいでしょう。普段からあまり本を読み慣れない子どもであれば、1つ下の学年の本も視野に入れてあげると、子どもも難易度が下がったように感じ、選びやすくなります。本を選んだ理由は読書感想文の冒頭に!子どもがどんな理由でその本を選んだのか。その理由は、読書感想文の冒頭になる大切な要素です。読書感想文を書く時は、何から書き始めたらよいか迷うものですが、最初の段落に「なぜ、この本を選んだのか」を明記してしまうと、その後を続けやすくなります。場合によっては「お母さんが、これがいいんじゃないの?と言ったから」という理由も出てくると思いますが、それでも構いません。また、冒頭部分には、タイトルや表紙からどんな印象を受けたかということを書いておくのもおすすめです。ワクワクした、怖そうだった、よく意味がわからなかったので興味を持ったという書き方もありますね。冒頭にこれらを記載しておくと、読書感想文の最後を「読んでみて、最初の印象とどのように違ったか(あるいは、印象どおりだったのか)」という感想で締めくくることができます。そこまでを見越して本選びをすることで、読書感想文を書くという宿題全体がラクなものになるのです。学校によっては、読書感想文は選択課題として位置づけられるため、やらなくてもよいこともあるようです。しかし作文の能力が身につくだけでなく、感想文を書き上げることそのものが子どもの自信になりますので、ぜひ親子で挑戦してみてほしいと思います。<文・写真:ライターあん茉莉安>
2020年08月10日「リーディングトラッカー」って知っていますか?読書するときに、どこを読んでいるのかがひと目でわかり、読みやすくするための定規のようなものです。リーディングルーラーとも言われます。「そろそろ絵本でなく児童書を自分で読んでほしい」「読書感想文を書かせる前に本を読ませるのが大変」、そんなふうに思っているママやパパにおすすめしたいアイテムです。ぜひわが子と一緒に使ってみてください。リーディングトラッカーのメリットはリーディングトラッカーを使うと、読んでいる行にだけ目がいきます。そのため、長い文章を見ただけで「苦手」「いやだ」と拒絶するようなお子さんでも、文章が読みやすくなるんです。結果、集中して文章を追えるようになり、集中力が上がると、理解がスムーズになり、おはなしの世界に入りやすくなります。リーディングトラッカーを簡単に手作り!10枚入り1000円くらいで販売されているリーディングトラッカー。今回は、手作りしてみました。材料は100均で十分そろうものばかり。もしかしたら、買い物に行くまでもなく、家にある材料でもできるかと思います。【準備するもの】・クリアファイル(好きな色)・カラーテープやマスキングテープ・ハサミクリアファイルはどこかの宣伝で配布されている柄物でも、裏面が透明であれば使えます【作り方】1.3センチ幅くらい、長さは本より少し短めくらいにクリアファイルを切る2.真ん中に透明窓ができるように両サイドにマスキングテープを貼る3.端を処理するこれだけです!リーディングトラッカーを使って本を読んでみた実際に子どもと一緒に、リーディングトラッカーを使って本を読んでみました。宿題の音読にも使ってみたら、心なしかいつものだらだら読みに比べて、ハキハキ読んでいるように聞こえました。なかなか集中できない時にも、どこを読んでいるかわかりやすくなることで、すらすら読め、本の世界に入りやすくなるようです。◆いろいろな色で人によって、見やすい色が異なるようです。うちの子は黄色が一番読みやすいと言っていました。透明部分とテープ部分の組み合わせもいろいろ試してみるといいかもしれません。子どもの読書以外にも使えます!◆読書好きおじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントにリーディングトラッカーは、読書時の疲れ目防止にもなります。子どもでも簡単に手作りできるので、おじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントにもいいかもしれません。大人用にはシンプルで濃いめの色の縁取りが見やすいようです。◆ファイルの残りは、おそろいのマスクケースにA4サイズのクリアファイル、使用するのは一部なので、余った部分でお揃いの柄のマスクケースを作ってみました。マスクを入れて、忘れた時用の予備としてそのままランドセルに入れておいてもいいですね。実はこれ、テープの部分は製薬会社の名前が入っていたもの。うまく隠れてかわいくなりました<文・写真:ライター鳥山由紀>
2020年08月07日夏休みの作文に読書感想文、毎日の日記。小学生の子をもつ親御さんは、こうお困りではありませんか?似たような言葉のオンパレード。もっと表現力豊かに書けないの?原稿用紙のマス目がなかなか埋まらない。書くことが思いつかないのかな?子どもに任せていても、一向に書き終わらない。かといって、どうやって書き方を教えればいいのかもわからない。 「作文力を高めたい!」そう強く願う親御さんとお子さんの強い味方となる “作文バイブル” をご紹介しましょう。子どもの「書く力」、伸ばすも潰すも親次第「もっとちゃんと書きなさいよ」「どうしてそんなふうにしか書けないの?」我が子の作文のことで悩んだことがある親御さんなら、こう言ってしまったことは一度や二度ではないはず。ですがじつは、これは絶対に言ってはいけないNGワードです。伝える力【話す・書く】研究所所長で、以前「STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ」の連載『作文力の伸ばし方講座』で作文力アップ法を教えてくれた山口拓朗さんは、次のように述べています。残念ながら、いくら親がガミガミ叱っても、子どもの作文はうまくなりません。なぜなら、子どもは「自分が書いた作文」を否定されるたびに自信を失っていくからです。親に否定されながら作文がうまくなるケースは極めて稀です。それどころか、ほとんどの子どもが作文嫌いになってしまいます。そう、子どもの作文能力の芽を摘んでしまっているのは、実は、親であるあなたかもしれないのです。(引用元:STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|親の誤った声がけが、子どもの作文力の芽を摘む?――「作文好き&得意」な子どもと「自己肯定感」の関係)山口さんいわく、「ずばり、作文というのは『その子そのもの』」。子どもは作文を通し、自分の気持ちや感性、考えを伝えています。それなのに、文章の書き方が上手でなかったからといって親がケチをつけたら、子どもは自分自身が否定されたように感じ、「自分なんかに上手な作文は書けない」「何を書いたってダメだ」と思うようになってしまうのです。「子どもの作文には、良し悪しはない。あるのは個性だけだ」と山口さん。親がまずすべきことは、「作文=その子そのもの」だと心得ること、そして子どもが書いたどんな文章もまずは受け入れることなのだそう。子どもへの「質問」で、作文力を目覚めさせよう!とはいえ、何を書いても放っておいていいわけではないことは、明らかですよね。いったい親は何をすれば、どんな言葉をかければ、子どもの作文力を高めてあげられるのでしょう?そんな疑問を解消してくれる1冊をご紹介します。『魔法の質問で「コトバの力」を伸ばそう親子で取り組む作文教室』山口拓朗 著/日本能率協会マネジメントセンター (2020/8/1)こちらは、前述の連載『作文力の伸ばし方講座』がもとになって出来上がった本。子どものなかに眠る作文能力を目覚めさせ、飛躍的に伸ばすための具体的なノウハウがたっぷり詰め込まれた、いわば “作文バイブル” です。この本のキーワードは、タイトルにもある「質問」。山口さんは、「子どもの頭のなかには作文を書くための『素材』は十分ある。にもかかわらず作文が書けないのは、その取り出し方を知らないからだ」と言います。「素材」を取り出せれば、作文は断然書きやすくなるとのこと。そこで力を発揮するのが、親から子への「質問」です。質問されれば、自然と答えを考え始めるもの。その過程で自分の気持ちや考えを言葉にすることになり、子どもは「そうか、こう書けばいいんだな」と気づくことができるのです。質問力に自信がない親御さんでも、具体的な質問例が豊富に載っていますので大丈夫。また、便利な作文テンプレート表現力を豊かにする、オノマトペや比喩の使い方魅力的な書き出し、締めくくりのコツ子どもが自然と書きたくなるお題の出し方読書感想文の書き方タイトルのつけ方原稿用紙の使い方推敲のコツ など、実践的な内容がもりだくさん!(※リンク先があるものは、山口さんの連載記事で、一部をご覧になれます)親から子への「10の質問」で、魅力的な読書感想文になる!お手本も多数紹介。子どもが見ても楽しい!子どもの作文にまつわる悩みが一気に解決すること間違いなしの1冊です。書くことがない! を解消する「オハウタ」の魔法本では、質問の仕方以外にも、作文能力を高めるコツがいくつも紹介されています。たとえば、作文はもちろん日記にも使える「オハウタ」というテクニック。「オハウタ」とは、次の4つのことです。驚き発見嬉しさ楽しさ日記に書くことが思いつかないとき、子どもはよくこう言いますよね。「お母さーん、今日の日記、何書けばいいのー?」もしそう言われたときには、こうアドバイスしてあげるといいそう。「今日一日で発見したことをひとつ書いてみよう!」下線のところを「驚いたこと」「嬉しかったこと」「楽しかったこと」に変えれば、バリエーションが出ます。多くの子どもにとって「オハウタ」はワクワクできるものなので、こう誘うだけでがぜんやる気を出しますよ、と山口さん。これでもう、毎日書くネタには困らなくなりますね。山口拓朗さんより親御さんへメッセージ最後に、著者の山口さんよりSTUDY HACKERこどもまなび☆ラボの読者にメッセージを頂きました。本来、作文を書くことは、子どもにとって、遊び同様にワクワクするものです。観察力や想像力を働かせながら、見たこと、聞いたこと、感じたこと、考えたことを原稿用紙に表現する。このプロセスで磨かれていく能力もたくさんあります。とはいえ、作文を書くことが苦手な子もいます。「何をどう書いていいか」がわからないのです。そこで、親であるあなたの出番です。インタビューというかたちで、子どもに質問をすることで、子どもの思考はどんどん活性化していきます。質問に答えていくうちに、作文に書けそうなネタが手元にどんどん集まります。すると、不思議なことに、子どもは「書きたい!」という気持ちになるのです。パパやママが質問をしてくれることは(話を聞いてくれることは)、子どもにとって大きな喜びでもあります。親子インタビューには、子どもの作文能力を伸ばすだけでなく、親子の絆を一層強め、関係性をよくする効果もあるのです。あなたの質問力で、子どもを「作文好き」に育ててあげてください。***作文能力を高めることは、子どもの個性を輝かせたり、自己肯定感を育んだりすることでもあります。ぜひ親子で作文に取り組んで、豊かな時間を過ごしてくださいね。
2020年08月04日そもそも「読書感想文」とはなんなのか? 娘たちと取り組むなかで見えてきた、私の結論をご紹介します。■娘たちと読書感想文に挑戦!この数日で読書感想文を書き終えました。コメントでアドバイスいただいた「ワークシート」というものを使いつつ、自分なりにも調べたんだけど、なんせ私も学生時代以来の感想文だったから、すごく勉強になったよ。その中のある記事で見た、この言葉が印象的でした。■コツは「話をすりかえる」こと!?(まったくもって個人的な感想ですから!)たぶん審査員の方々は本の内容を知ってるから、あらすじなんてほとんど端折っていい。むしろ「それを読んで、自分はどう感じたか、何を思ったか」のほうが重要で、そこをめいいっぱい膨らませないといけない。書き手の「わたし」がどんな子で、本を通してどんなふうに考えが変わったのかってのを書けばいいんだなと思ったの。とにかく自分を語れ!というだけなら簡単なんだけども(汗)。自分が理解しても、それをのまめに伝えるのが難しい。さらに原稿用紙3枚までという縛りもあるから、その中におさめなきゃいけない。本の中でどこが重要で、さらに「どの場面がのまめの日常とリンクしているか」などを見つけ出すのが至難の業…。って私が考えてどうするんじゃい!みたいな”ひとりコント”が続いていました(汗)。書くことよりアドバイスすることのほうが体力使うわ、最終日はのまめと2人ヘロヘロだった…。とにかく無事終わってよかったー!
2020年07月25日編集部:学研キッズネット編集部株式会社 学研ホールディングスのグループ会社、株式会社学研プラスは、「よみとく10分シリーズ」の累計580万部突破に伴い、「1000人プレゼントキャンペーン」を実施しています。読みやすさにとことんこだわった、大人気シリーズ「よみとく10分」は、10分程度で読める伝記や名作、雑学を集めた、小学生向けの学年別の読み物シリーズ。短いからすらすら読めて、読書習慣を身につけるのにぴったり!人気の秘密はお話の難易度や活字の大きさ、漢字表記を学年ごとに変えるこだわり。はじめての読書や読書が苦手なお子さんにもぴったりです。今なら合計1000名様にオリジナルグッズが当たる!※どの商品が当たるかは、お選びいただけませんA賞 よみとく図書バッグ 100名様B賞 よみとく図書カード(1000円分) 200名様C賞 よみとく読書ノート 700名様賞品には、スタジオポノックのクリエイターが制作した、このシリーズの表紙イラストを使用!今回のキャンペーンでしか手に入らない、オリジナルグッズです。■キャンペーン対象商品ピンクのキャンペーン帯が目印のよみとく10分シリーズ・既刊全36点(A5判本体900円+税)・『10分で読める名作』1~6年生・『10分で読めるお話』1~6年生・『10分で読める物語』1~6年生・『10分で読める伝記』1~6年生・『なぜ?どうして?科学のお話』1~6年生・『なぜ?どうして?身近なぎもん』1~6年生2冊買って応募しよう!ピンクのキャンペーン帯に付いている、四角形の応募券を2冊分、合計2枚を切り取り、郵便ハガキにしっかりと貼りつけ、必要事項をご記入のうえ、63円切手を貼って、お送りください。※応募券はセロハンテープ等でしっかりと貼り付けてください。※ハガキ1枚を1口とし、おひとり様何口でもご応募いただけます。※一部の書店(WEB書店含む)ではキャンペーン帯が巻かれていないことがございます。その場合は、日付入りのレシート(2冊以上ご購入)をハガキに貼り付け、ご応募ください。【応募券について】※応募券は本に巻かれているピンクのキャンペーン帯の折り返し部分にあります【応募先】〒141-8415東京都品川区西五反田2-11-8株式会社学研プラスよみとく10分キャンペーン係【ご記入事項】1.お子様のお名前2.保護者の方のお名前3・学年4.性別5.郵便番号6.ご住所7.お電話番号8.新刊案内をお送りしてもよいか(要・不要でお書きください)※よろしければご感想も。【締切】2020年5月31日(当日消印有効)【発表】賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。(2020年8月上旬発送予定)当社の個人情報保護については、こちら()をご覧ください。1000人に当たるということで、当選確率が高い今回のキャンペーン。たくさんのご応募をお待ちしています![商品概要]よみとく10分シリーズ定価:本体900円+税判型:A5判/本文150~218ページ電子版:あり発行所:(株)学研プラス学研出版サイト:■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月04日編集部:学研キッズネット編集部株式会社 学研ホールディングスのグループ会社、株式会社 学研プラス(東京・品川/代表取締役社長:碇 秀行)は、公式通販サイト「ショップ学研+」にて、2020年5月31日(日)までの期間限定で送料無料キャンペーンを実施しています。送料無料キャンペーン背景新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言に伴い、臨時休校、不要不急の外出自粛など、さまざまな影響が出ています。感染拡大を防ぐために少しでも貢献できることは、できる限り外出を自粛すること。臨時休校や在宅勤務を始め、様々なかたちで外出自粛中の皆様への応援キャンペーンとして、学研プラス公式通販(EC)サイト「ショップ学研+」にて、4月27日~5月31日(日)までの期間、通常2,000円以上のご購入で送料無料のところ、全品送料無料キャンペーンを実施します。取り扱っているジャンルは多岐にわたりますので、「学力が落ちないか心配」「勉強の習慣をつけさせたい」という保護者の方、「家で料理をつくる機会が増えたので、新しいレシピ本がほしい」「子どものために、簡単に楽しくおやつを作れないかな」という方、「この時間を利用して部屋を片付けよう!」「頭の体操になるようなパズルでもやろうかな」「とにかく何でもいいから時間をつぶしたい」という方にもピッタリの1冊が見つかると思います。是非この機会を利用して、おうち時間を有効活用できる、あらたな1冊に出会ってください。ショップ学研+取扱商品を一部ご紹介■親子で一緒に!『なぜ僕らは働くのか君が幸せになるために考えてほしい大切なこと』池上彰(監修) 佳奈(漫画) モドロカ(画)定価 1,650 円 (税込)(※4月末 再入荷予定となります)『世界がぐっと近くなるSDGsとボクらをつなぐ本』池上彰(監修) モドロカ(絵)定価 5,280 円 (税込)『お金の使い方と計算がわかるおかねのれんしゅうちょう』加藤信巳(知能教育研究所)(監・著)定価 825 円 (税込)『頭のよくなる算数かるたシソックfrom4ます連算』学研プラス(編)価格 1,650 円 (税込)『アルゴベーシック』算数オリンピック委員会若杉栄二(作)価格 1,870 円 (税込)『New日本列島ジグソー』学研教育出版科学・数学教育編集室(編)価格 880 円 (税込)『大人の科学マガジンBESTSELECTION01ピンホール式プラネタリウム』大人の科学マガジン編集部(編) 大平貴之(監修)価格 3,278 円 (税込)『大人の科学マガジン小さな活版印刷機』大人の科学マガジン編集部(編)価格 3,850 円 (税込)『大人の科学マガジントイ・レコードメーカー』大人の科学マガジン編集部(編)価格 8,778 円 (税込)学習まんが・読み物『学研まんがNEW日本の歴史別巻2冊付き全14巻』大石学(監修)定価 16,060 円 (税込)『学研まんがNEW世界の歴史別巻2冊付き全14巻』近藤二郎(監修) NPO法人世界遺産アカデミー(監修)定価 19,800 円 (税込)『小学生のまんがことわざ辞典改訂版』金田一春彦(監修) 金田一秀穂(監修)定価 1,100 円 (税込)『日本の昔ばなし20話』西本鶏介(文) コダイラヒロミ(絵) 長谷川彰(文) たちもとみちこ(絵)定価 1,320 円 (税込)『10分で読める物語1年生』青木伸生(選) スタジオポノック(絵)定価 990 円 (税込)『やさしく読めるビジュアル伝記「エジソン」』早野美智代(文) 脚次郎(絵)定価 1,045 円 (税込)10歳までに読みたい名作ミステリー『怪盗アルセーヌ・ルパン全5巻』モーリス・ルブラン(原作) 二階堂黎人(編・著) 清瀬のどか(絵)定価 5,170 円 (税込)10歳までに読みたい名作ミステリー『名探偵シャーロック・ホームズ全5巻』コナン・ドイル(原作) 芦辺拓(編・著) 城咲綾(絵)定価 5,170 円 (税込)新しい伝記DX『マンガ名言で読む感動の偉人伝自分らしく生きた人々』学研プラス(編)定価 1,760 円 (税込)5分後に意外な結末シリーズ『5分後に恋の結末そして、誰かの恋がはじまる。』橘つばさ(著) 桃戸ハル(著) かとうれい(絵)定価 1,100 円 (税込)ドリル学研の幼児ワークはじめてできたよ『2歳シールであそぼう~たべもの・のりもの・ひらがな・ちえ~』学研の幼児ワーク編集部(編)定価 594 円 (税込)学研の幼児ワーク『3~4歳こうさく』学研の幼児ワーク編集部(編)定価 726 円 (税込)学研の幼児ワーク『5歳もじかずちえ』学研の幼児ワーク編集部(編) わだことみ(監修)定価 726 円 (税込)学研の頭脳開発『論理的思考力を育てるプログラミングれんしゅうちょう』石戸奈々子(監修) 入澤宣幸(協力)定価 825 円 (税込)ドラゴンドリル『ドラゴンドリル小1けいさんのまき』学研プラス(編)定価 935 円 (税込)毎日のドリル『毎日のドリル 小学1年ひらがな・カタカナ』学研プラス(編)定価 715 円 (税込)早ね早おき朝5分ドリル『小2計算』学研プラス(編) 陰山英男(監修)定価 660 円 (税込)おはなし推理ドリル『科学事件ファイル小学4~6年』学研プラス(編)定価 825 円 (税込)『5分で論理的思考力ドリルちょっとやさしめ』ソニー・グローバルエデュケーション(著)定価 1,100 円 (税込)学習参考書宮本算数教室の教材『賢くなるたんていパズル国語と算数をのばす推理ふつう』宮本哲也(著)定価 715 円 (税込)『寝る前5分暗記ブック小6』学研プラス(編)定価 1,045 円 (税込)小学ひとつひとつわかりやすく『小6社会をひとつひとつわかりやすく。改訂版』学研プラス(編)定価 1,100 円 (税込)『中15教科中学1年生の5教科をまとめて整理するルーズリーフ』学研プラス(編)定価 1,320 円 (税込)高校入試ランク順『中学英単語1850』学研教育出版(編)定価 858 円 (税込)『わけがわかる中学社会』学研プラス(編)定価 1,210 円 (税込)パーフェクトコース参考書『わかるをつくる中学数学』学研プラス(編) 柴山達治(監修)定価 3,080 円 (税込)『中学の勉強のトリセツ』梁川由香(著) しましま(漫画)定価 1,078 円 (税込)『高校の勉強のトリセツ【改訂版】』船登惟希(著) 山下佳祐(著)定価 1,078 円 (税込)大学受験プライムゼミブックス『村瀬のゼロからわかる地理B系統地理編』村瀬哲史(著)定価 1,650 円 (税込)大学受験超基礎シリーズ『マドンナ古文常識217パワーアップ版』荻野文子(著)定価 990 円 (税込)『宇宙一わかりやすい高校物理力学・波動』鯉沼拓(著) 為近和彦(監修) 水谷さるころ(絵)定価 1,628 円 (税込)図鑑・辞典学研の図鑑LIVE(ライブ)『動物』今泉忠明(監修)価格 2,200 円 (税込)めくって学べる『きかいのしくみ図鑑』小峯龍男(監修)定価 2,178 円 (税込)『さわって学べる算数図鑑』朝倉仁(監修)定価 2,420 円 (税込)『新装版学研のクイズ図鑑第1期既7巻』今泉忠明ほか(監修)定価 6,545 円 (税込)『新レインボー小学国語辞典改訂第6版小型版(オールカラー)』金田一春彦(監修) 金田一秀穂(監修)定価 2,200 円 (税込)『ニューヴィクトリーアンカー英和辞典第4版』羽鳥博愛(監修)定価 2,970 円 (税込)『学研現代新国語辞典改訂第六版』金田一春彦(編) 金田一秀穂(編)定価 3,300 円 (税込)ことば選び辞典『美しい日本語選び辞典』学研辞典編集部(編)定価 693 円 (税込)『エヴァンゲリオン×ことば選び辞典全5巻BOXセット』学研辞典編集部(編)定価 5,088 円 (税込)●こどもの本:●参考書・辞典・語学:●年齢別・学年別:料理『藤井弁当お弁当はワンパターンでいい!』藤井恵(著)定価 1,320 円 (税込)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』食のスタジオ(著)定価 1,320 円 (税込)『Mizukiの今どき和食』Mizuki(著)定価 1,320 円 (税込)『人気のおかずおいしい!860品』フーズ編集部(編)定価 1,595 円 (税込)『作りおき×すぐできおかず400品使いやすい15食材をフル活用!』阪下千恵(著)定価 1,320 円 (税込)『上沼恵美子のおしゃべりクッキング日本一の絶品おかず読者が選んだ人気レシピベスト100』ABCテレビ(編) 辻調理師専門学校(編)定価 1,019 円 (税込)『白崎茶会のかんたんパンレシピ』白崎裕子(著)定価 1,540 円 (税込)『大好評おやつBEST500』フーズ編集部(編)定価 1,012 円 (税込)『最新版千葉大学医学部附属病院が教える毎日おいしいコレステロール・中性脂肪対策レシピ311』横手幸太郎(監修) 野本尚子(監修)定価 1,650 円 (税込)●料理:●お菓子・パン:健康・美容『免疫力を上げて得する人になるコツ33何かとうまくいくあの人のヒミツ』石原新菜(監修)定価 748 円 (税込)『腸のトリセツ』江田証(著)定価 1,320 円 (税込)健康図解『最新版今すぐできる!血糖値を下げる40のルール』河盛隆造(監修)定価 1,100 円 (税込)『最新版知っておきたい栄養学』白鳥早奈英(監修)定価 1,540 円 (税込)『坐骨神経痛は自分で治せる!』酒井慎太郎(著)定価 1,210 円 (税込)『自宅でできる!筋力トレーニング大全』山本圭一(著)定価 1,430 円 (税込)『いちばんよくわかるYOGAポーズ全集基本からレベルアップまで、すべてが学べる実践書の決定版』スタジオ・ヨギー/今津貴美(著)定価 1,320 円 (税込)『寝るだけ!骨盤枕ダイエットGOLD』福辻鋭記(監修)価格 1,298 円 (税込)『FYTTEダイエットダイアリー90Days』金丸絵里加(監修)定価 715 円 (税込)●健康・医療:●美容・ダイエット:脳トレ・パズル『脳が活性化する100日間パズルプラス』川島隆太(監修)定価 880 円 (税込)『難問漢字ナンクロプレミアムBESTVOL.2』学研プラス(編)定価 990 円 (税込)『サラっと解ける長生きパズルで脳活性110問ドリル』島田達生(監修)定価 913 円 (税込)『イラストロジックベスト・オブ・ベスト名作・傑作セレクトVOL.6』学研プラス(編)定価 924 円 (税込)『増補版脳が活性化する間違い探しパズルザ・ベスト』川島隆太(監修)定価 858 円 (税込)『脳が活性化する大人の日本地図脳ドリル』川島隆太(監修)定価 1,100 円 (税込)『脳が活性化する大人のおもしろ算数脳ドリル』川島隆太(監修)定価 1,100 円 (税込)『脳が活性化する大人のえんぴつ書写脳ドリル』川島隆太(監修)定価 1,100 円 (税込)『天才脳をつくる!メンタルナゾトキ』メンタリストDaiGo(著) 東大ナゾトレ作家・松丸亮吾(著)定価 1,210 円 (税込)●パズル・ゲーム・攻略本:ビジネス・IT『1時間超図解世界最強4大企業GAFA「強さの秘密」がでわかる本』中野明(著)定価 1,430 円 (税込)『図解はじめての投資信託』朝倉智也(監修)定価 1,650 円 (税込)『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』茂木健一郎(著)定価 1,430 円 (税込)『野村の教え方すべての指導者に贈る最後のメッセージ』野村克也(著)定価 1,540 円 (税込)『なまけもの時間術管理社会を生き抜く無敵のセオリー23』ひろゆき(西村博之)(著)定価 1,430 円 (税込)『宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。』長尾彰(著)定価 1,540 円 (税込)『500円でわかるエクセル2019』GetNavi特別編集(編)定価 550 円 (税込)『500円でわかるLINE最新改訂版』GetNavi特別編集(編)定価 550 円 (税込)『ウィンドウズ10基本&便利ワザまるわかり最新版』GetNavi特別編集(編)定価 1,078 円 (税込)●社会・ビジネス:●コンピュータ・プログラミング:片づけ・インテリア・DIY・野菜作り『人生を思い通りに操る片づけの心理法則』メンタリストDaiGo(著)定価 1,430 円 (税込)『マンガでわかる!捨てない片づけ術』宙花こより(漫画)定価 1,100 円 (税込)『かしこく暮らす片づけ&収納術』ナチュラルライフ編集部(編)定価 1,320 円 (税込)『部屋をおしゃれにリメイクする本』学研プラス(編)定価 1,430 円 (税込)『DIY収納の作り方&アイデア』ドゥーパ!編集部(編)定価 1,760 円 (税込)『決定版自分でできるリフォーム&修繕大百科』ドゥーパ!編集部(編)定価 1,760 円 (税込)『決定版基本の日曜大工』ドゥーパ!編集部(編)定価 1,760 円 (税込)『プランターで寄せ植え野菜』野菜だより編集部(編) 竹内孝功(監修)定価 1,375 円 (税込)『おうちで育てて、おいしく元気!キッチンハーブ』小川恭弘(監修)定価 1,320 円 (税込)●料理・健康・趣味・実用:【ショップ学研+(ショップガッケンプラス)】※ 誠に勝手ながら、「ショップ学研+」では5月2日(土)~5月6日(水)の5日間はお休みを頂戴いたします。4月30日(木)のお昼12時以降に頂戴したご注文につきましては、GW明けの5月7日(木)以降の出荷(お届けは翌日以降)となります。詳しくは、【重要なお知らせ】ゴールデンウィーク期間中の休業および、商品出荷スケジュールのご案内()をご覧ください。■「学研キッズネットFor 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2020年04月29日編集部:学研キッズネット編集部大日本印刷株式会社(DNP)が、株式会社丸善ジュンク堂書店、株式会社文教堂及び株式会社トゥ・ディファクトと共同で運営するハイブリッド型総合書店は、2020年4月21日(火)から5月31日(日)までの期間、「読書一生分」相当のhontoポイント「934,586ポイント」などが抽選で当たる、『読書一生分プレゼントキャンペーン』を実施することを発表しました。「読書一生分」とは今回の企画は、本好きのためのサービスでありたいという思いのもと実施している「読書一生分プレゼントキャンペーン」の第4弾。「読書一生分」とは、「一世帯当たりの書籍・雑誌等の年間支出額」に日本人の「平均寿命」を掛けて算出。「一世帯当たりの書籍・雑誌等の年間支出額」は第1弾(2016年)の13,344円/年から年々減少しており、2020年の今回は10,703円/年となりました。「平均寿命」は長い方の女性のものを採用しており、こちらは2016年の87.05年から年々微増、今回は87.32円/年。年間支出額10,703円×平均寿命87.32年で、2020年の読書一生分は「934,586」円に。今回も健康を維持して長生きし、たくさんの本を読んでいただきたいという思いから、2020年の読書一生分キャンペーンを実施。キャンペーン特設ページには、本キャンペーンで毎回起用している人気のイラストレーター五月女ケイ子さんによるビジュアルを起用した。また、いろいろな「宝もの」画像がランダムで表示される「宝ものさがし」をキャンペーンページ内に設置。キャンペーンへ応募後、表示された「宝もの」画像をtwitterに投稿すると、当選確率が10倍になる。。「読書一生分プレゼントキャンペーン」概要○キャンペーン期間2020年4月21日(火)~ 2020年5月31日(日)23:59○キャンペーン特典・1等:読書一生分のhontoポイント934,586ポイント…1名・2等:読書一年分のhontoポイント 10,703ポイント…10名・3等:honto電子書籍ストアで使える1,000円クーポン…10,000名※3等は1,001円以上の買い物時に利用可能。●キャンペーン対象者キャンペーン期間中に以下の条件を満たしたお客様・キャンペーンページより応募(honto会員であればどなたでも応募可能です)●プレゼント発送方法1等・2等:当選者へメールまたは電話にて受取方法をご連絡します。3等:当選者のMyページにクーポンを付与します。●当選連絡時期2020年6月中旬(予定)●キャンペーンURL:●キャンペーンの注意事項・本キャンペーンへの応募は、一人1回までとなります。・プレゼント発送時までにhontoを退会した場合は対象外です。・当選権利の譲渡・売買は禁止です。・本キャンペーンに当選されたお客様および本キャンペーンによりポイントを取得したお客様は、確定申告等の手続きが必要となる場合があります。詳細はお近くの税務署へお問い合わせください。確定申告等手続きの必要有無および内容、方法等については、hontoお客様センターへお問い合わせいただいても回答致しかねますので、予めご了承ください。・キャンペーン内容は予告なく変更・中止になる場合があります。■会員555万人突破記念・大感謝祭キャンペーンを実施中会員555万人突破とお客さまの日頃のご愛顧に感謝して、さまざまなキャンペーン企画を実施しています。〇電子書籍ストアスペシャルセール(期間:2020/4/15~6/9)参考URL:ハイブリッド型総合書店「honto」について「honto」は、ネット書店(本の通販ストア、電子書籍ストア)と、丸善、ジュンク堂書店、文教堂、啓林堂書店などのリアル書店を連携させた総合書店です。「読みたい本を、読みたいときに、読みたい形で」提供するサービスで、本を愛する人をサポート。2020年4月現在、honto会員は約550万人、hontoサイトと共通で利用できるhontoポイントサービスは約180店舗で展開。【ハイブリッド型総合書店「honto」公式サイト】【大日本印刷株式会社会社概要】・会社名:大日本印刷株式会社(Dai Nippon Printing Co., Ltd.)・社長: 北島 義斉・所在地:〒162-8001 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月21日最近、日本の子どもの「読解力」が低下したと話題になりました。その要因のひとつとして挙げられているのは、本を読む機会が減っていることです。読書習慣は、子どもの国語力を上げる一番の近道であり、子どもにも大人にも、多大な恩恵をもたらす習慣。今回は、「親子で読書習慣を身につける」と起こる “たくさんのいいこと” と、効果的な本棚について紹介します。読書量の減少で「読解力」低下経済協力開発機構(OECD)が進めている国際学習到達度調査(PISA)では、15歳児を対象に、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について、3年ごとに調査を実施しています。日本の読解力の順位は、2012年で4位、2015年は8位、そして最新の2018年調査では15位と急落してしまったのだそう。じつはそのなかで、読書習慣のある生徒は、ない生徒よりも読解力の平均点が高かったのだとか。そのため、今回の「読解力」低下の背景に、読書量の減少があるのではないかと考えられています。教育環境設定コンサルタントの松永暢史さんは、「賢い人は本が好き」というわけではなく、本を好きになることが賢さにつながる、と説きます。本を数多く読むと、言語的な理解力や、言語を使いこなす能力が高まるそうです。学力だけじゃない、〇〇力アップにつながる読書習慣それに、読書が影響を与えるのは学力だけではありません。『本を読む人だけが手にするもの』(日本実業出版社)の著者・藤原和博さんによれば、さまざまな人が書いた本を数多く読むことで、次に示す5つのリテラシー(理解・解釈・活用する能力)を高められるそうです。コミュニケーション(聴く・共感・伝える)力ロジック(著者の論理を理解する)力シミュレーション(先を読む、仮説を立てる)力ロールプレイング(他者の視点を得る)力プレゼンテーション(想像したり表現したりする)力日本は、経済や社会の成長がピークを迎え、精神的豊かさや生活の質の向上を重視する「成熟社会」に移行しました。これら5つのリテラシーは、「成熟社会」において必要な力なのだとか。また、仕事で成功するためには、IQ(知能指数)だけでなく、EQ(心の知能指数)がとても重要だといわれていますが、読書はそのEQを成長させてくれるそうです。EQとは、心の動きに気づいて理解し、管理する能力のこと。EQが高い人は、自己認識・自己管理・モチベーション管理・共感性・社会性などに優れているそう。先述した5つのリテラシーにも通じるところがあります。コンサルティング会社タレント・スマートの共同創業者であるトラヴィス・ブラッドベリー氏とジーン・クリーブス氏らが調査を行なったところ、仕事で高い成果を上げている人の90%はEQが高く、仕事の成果が低い人でEQが高いのは20%のみであったとのこと。脳科学者の茂木健一郎さんは、言葉が人と人をつなぎ、感情や状況の把握を可能にするからこそ、本を読むことで、自分と他者の感情をより理解できるようになる、と述べています。ちなみに、子どもの読書習慣は、親からの影響が大きいのだとか。親の読書習慣が子どもに影響厚生労働省が長年にわたって調査を行なった「第8回21世紀出生児縦断調査結果の概況」によると、親がよく本を読む家の子どもは、児童書や絵本などをたくさん読んでいるそうです。たとえば1ヵ月間、子どもの「本を読む習慣」を調べてみると――本を読んでいる母親の子どもの、本を読む割合は94.9%。本を読んでいない母親の子どもの場合は、88.0%と低くなっています。また、父親が本を読んでいる場合の、本を読む子どもは94.5%で、父親が本を読まない場合の、本を読む子どもは89.3%とのこと。そして、母親と父親が読む本の冊数が多いほど、子どもが読む本の冊数も多くなっています。先に述べたように、読書習慣は知性を高め、さまざまなリテラシーを磨き、EQ(心の知能指数)を成長させてくれます。それらの効能は、子どもだけではなく大人にも与えられるのですから、親も子どもと一緒になって積極的に読書を楽しむことを、大いにおすすめします。それに、読書がもたらす恩恵はまだあるんですよ。親も読書をはじめてみるといい理由英サセックス大学の研究によると、読書によって軽減されるストレスは68%。音楽鑑賞やコーヒーブレイク、ゲームや散歩といった、一般的な解消法のストレス軽減度を上回るそうです。そのため、英国では2013年6月に、医師が精神疾患の患者に対して「本」を処方する医療システムがはじまったそう。患者は処方箋を手に、薬局ではなく図書館へ向かうのだとか。いわゆる「ビブリオセラピー(読書療法・Bibliotherapy)」です。また、米イェール大学の研究チームが 12年間にわたって調査を行なった結果、週に3時間半以上読書をする人は、全く読まない人よりも死亡率が23%低いと結論づけられました。読書をする人は、読書をしない人に比べて2年も長生きするとのこと。臨床神経心理学者のジェニー・オグデン(Jenni Ogden)博士は、登場人物に感情移入したり、「自分ならどうするか」などと考えたりできるので、「自分自身をよりよく理解したいなら、小説を読むことだ」とアドバイスしています。なるほど、EQ(心の知能指数)を高めてくれるわけです。とはいえ、自分にも、子どもにも、読書を無理強いしてはいけません。自然に本が好きになれるように、親と子の「アラカルト本棚」を設けることをおすすめします。自然と本好きになる親子の「アラカルト本棚」偏差値35から読書習慣の改善で東大合格を果たした西岡壱誠さんは、「親が読ませたい本」を子どもに無理やり読ませることだけはしてはいけないと説きます。大人でも「この本を読みなさい!」と強引に押し付けられたら、内心では反発したり、億劫になったりするのではないでしょうか。子どもならなおさらです。それがきっかけで読書嫌いになってしまったら、元も子もありません。子どもが自分で、「読みたい本」を選べることが大切です。そこで、おすすめしたいのが「アラカルト本棚」です。“アラカルト” という呼び名どおりに、文化系、理系、雑誌、漫画、小説、絵本、世界地図など、何でも、あらゆるジャンルの「おすすめ本」を並べてしまうのです。ちなみに、子どもがたくさん本を読むご家庭の本棚の、画期的な例があります。親が子どもに「読んでくれたら嬉しいな」と思う本を図書館から借りてきた際に、まるで書店か図書館のように、面置きにするのだそう。すると、子どもが「あ、新しい本だ」とすぐに気づいてくれるのだとか。西岡壱誠さんが読書について東大生100人からアンケートをとったところ、親から本を「押し付けられる」のではなく、「さまざまな本をおすすめしてくれた」ことが良かった、と答えた東大生が多かったのだとか。「アラカルト本棚」にあった科学アドベンチャーシリーズを読んで理系に興味がわき、東大理学部に進んだ学生もいるそうです。また、約2,250件もの家庭で勉強を教えてきたという、カリスマ家庭教師の西村則康さんは、親子で本棚を共有したほうがいいと話します。子どもが、難しそうな親の本を見て、「いつか読めるようになりたい」と向上心を持つからです。その時々の興味関心に沿って、自分も子どもも自由に選べるような本棚をつくることで、子どもは自然と興味のある本に手を伸ばすようになり、ご自身も「今度はどんな本を並べてみようかな」「何を読んでみようかな」となり、親子でたくさんの恩恵にあずかることでしょう。***古代ギリシアの哲学者・アリストテレスは「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」といいました。そもそも本は、人間の “もっと知りたい” 欲求を叶えて、大いに楽しませてくれるもの。ぜひ、親子で気楽に読書を楽しんでくださいね。(参考)産経ニュース|PISA調査日本の読解力低迷、読書習慣の減少も影響か国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research|OECD生徒の学習到達度調査(PISA)日本実業出版社|「本を読むこと」で磨かれる5つのリテラシーSTUDY HACKER|本を全然読まないと「3つの超重要メリット」が逃げていく。STUDY HACKER|イギリス政府公認「読書療法」がすごい。ストレス6割減も期待できる『5分だけ読書術』PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)|“心の知能指数”を訓練で伸ばす4つの方法 仕事の成功には「ものすごく影響」厚生労働省|第8回21世紀出生児縦断調査結果の概況|2 子どもの生活の状況StudyHackerこどもまなび☆ラボ|東大生に共通する「幼少期の本の読み方」。思考力を鍛える読書法があるって本当?NEWSポストセブン|頭のいい子が育つ環境本棚は親子で共有、机は大きくHugKum【小学館公式】|「リビングに本棚」で子どもが本好きになる神話は本当だった!?【本好きキッズの本棚、見せて見せて!第6回】アリストテレス著,出隆訳(1961),『形而上学〈下〉』,岩波書店.
2019年12月28日書店に行くと、赤ちゃん向けの絵本がたくさん並んでいます。なかには帯に“0歳から”と書かれている絵本も。当時、息子はまだおしゃべりもできなかったので、本当に赤ちゃんにわかるのかな? と思っていました。実際に読んでみると、母子ともにとても楽しむことができました! 本が読みたいけど、ひとりの時間がない!読書が趣味の私にとって、昼夜赤ちゃんの世話に追われている生活のなかで、一番のストレスは本を読めないことでした。書店には魅力的な本がいっぱい……。そんなときに絵本のコーナーで見つけた、“0歳から”の文字。 わが子に本は早いのでは? と半信半疑でしたが、とにかく本を読みたかった私は、カラフルな絵が描かれている絵本を購入しました。息子は生後7カ月、ちょうどおすわりができるようになってきたころでした。 “目で追う”→“指をさす”へと成長絵本を初めて読んだとき、私の顔と絵をさす指を交互に見ながら、絵へと息子の視線が移っていくのがわかりました。初めての絵本の世界にゆっくりと入り込んでいくようでした。 最初は目で追うだけだったのが、月齢がすすむにつれて自分の掌で絵にタッチしたり、さらに月齢がすすむと絵本に書かれている簡単な擬音をマネしてしゃべったりするように。絵本を通して成長が感じられるのはうれしい体験でした。 わが家の絵本の選び方赤ちゃんと読む絵本は、どうしても破れたり汚れたりしてしまいます。よだれの付いた手で触るし、力いっぱい引っ張ってしまうことも……。わが家の男子2人に読まれた絵本もくたびれています。とはいえ、本の心配ばかりしていると、ママも心から絵本を一緒に楽しめません。 わが家では0~1歳の間は、全ページ厚紙の絵本を選んで購入していました。そういう絵本はラミネート加工されているものが多いので、少しの汚れなら拭いてきれいになります。また息子は、カラフルな色で登場人物が描かれているものやストーリーではなく擬音で楽しめるものを喜んで見ていました。 私が子育てを楽しめるようになったターニングポイントは、「一緒に楽しむ」ことができるようになったときでした。一緒に絵本を読んで笑うと、心が通い合ったのを感じることができて孤独感がスッとラクになりました。自分が子どものころに読んでいた本が今でもベストセラーだったりすると、同じ時代を生きているんだなと感じることも。子どもと向き合う時間が多い育児のなかで、同じ方向を向いて絵本を読む時間は、親子ともにオアシスとなっています。 著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年10月03日夏休みの宿題で厄介なモノのひとつ「読書感想文」うちの子ももれなく苦手だったりします。とにかく何を書いていいのかわからないらしい。そこで…本についての質問をしてみます。「どうしてこの本を読もうと思ったの?」「どんな話か教えて!」「どこが面白かった?」「表紙がかわいかったから~」「カメがサメと一緒に冒険する話!」「面白かったところは…」いろいろ出てきましたね。それをまとめたら読書感想文になるんじゃないかな?何を書いたらいいかわからない子には、質問形式がいいと思います。「お母さんに教えて!」と言えば、子どもは喜んでいろいろ教えてくれますもんね。「感想文」となると、ハードルが高く感じるかもしれないので、手紙を書くように…と伝えると、気軽に書けるようです。感想文でお困りの方はぜひ試してみてください。
2019年08月31日夏休みの宿題...自由提出のものは断固としてやらなかった息子Upload By かなしろにゃんこ。夏休みの宿題をやろうやろうと思いながら時間は流れ…8月後半、夏休み終了間近にいやいや腰を上げる子どもの姿は夏の風物詩(笑)。うちの息子もその一人。ん?というか…ヤツの場合は最初からヤル気がなかったんだった。結局半分も宿題をやらずに2学期に突入です。シクシク…怠け癖こじらせています(涙)特に「コレは絶対にやらない!」と息子が言うのが、「できたらやりましょう」とか「時間があったらやりましょう」という自由提出で曖昧な提出物。「やってもやらなくても、どっちでもいいんだよ!だからやらない!」と断固として拒否してきます。息子が通っていた小学校では、読書感想文や絵日記、自由研究、コンクールに出展するポスターなどが自由提出の宿題となっていました。親としては「先生がそう言うのは児童に自主的に取り組める力をつけさせるためだから、ここは自由提出っていったって全部やらなきゃいかんでしょ!」と思ってしまい、毎年ヤレヤレとお尻と叩いてきました。「自由研究一緒にやろう」と誘ったり、「絵日記のかき方教えてあげるから」と促したりしましたが、岩のように固い信念があるのでしょうか…息子は拒み続けます。宿題の出し方を曖昧にしないで全部必須!としてほしいな~そのほうがまだ本人もヤル気になりやすいし親も促しやすいのに…なんて思っていました。ところが!ある年に急にヤル気スイッチが入ったのでした。夏休みのお出かけが、息子の大好きな空の乗り物の体験ツアーに決定!Upload By かなしろにゃんこ。それは息子が小5の夏休み前のこと。旅行パンフレットをたくさん集めて、夏のレジャーはどこにしようか決めていたとき、観光バスで行く『夏休み、親子で楽しむ飛行機工場見学とヘリコプター東京湾遊覧ツアー』というのにしよう!と夫が決めてしまいました。私は高くて速い乗り物が苦手なので「え~やだ~」と反対しましたが、夫と息子は電車や車、それに飛行機といった乗り物が大スキなので「絶対それがイイ!」と多数決で決まってしまいました。そして夏休みになり、いざツアーへ!小学生の親子がたくさん集まり観光バスへと乗り込みレッツゴー!Upload By かなしろにゃんこ。飛行機工場の見学ツアーでは、飛行機に関わるお仕事の展示や操縦室の展示、客席の展示など触りながら学べるものがいっぱいありました。子どものサイズに合わせたパイロットや客室乗務員、整備スタッフの制服がいくつも置いてあり、着替えて記念撮影ができるサービスもありました。「パイロットの制服着てみない?」と誘っても息子はそれよりも早くドックに行きたい!とワクワク、ソワソワ。ドックで大きなジャンボジェットを見上げると「わ~!」と感動していました。乗り物大好きな息子、実際の飛行機を間近で見ることができ、こんなに大きいんだ!と楽しそうにしています。通常飛行機に乗る際にはタラップを利用するので、飛行機のお腹や貨物のトビラ側を見ることってあまりありませんから、その実物を見て「おおー!」と感動。滑走路もドックのトビラから見せてもらえました。一面に大きな空が広がり、着陸する飛行機などを目の前で見られるので迫力があります。「飛行機工場楽しかったね~!」と息子は満足そうでした。そして親子で楽しむツアーはいよいよ東京湾ヘリコプタークルージングへと進みます。ガクブル…(汗)Upload By かなしろにゃんこ。ヘリコプターの飛行場へ移動してチェックイン。ヘリコプターに乗りこむときは大きなプロペラが体に当たるんじゃないかと思うような迫力があります。ブルっている私とは対照的に、夫も息子もワクワクが止まらない!といった感じでウキウキしてやがります(汗)そしていざ、東京湾にテイクオフ!夕焼けから夜へと変わっていく空と東京のビル群を眺めて「美しい…」よりも「今日は私の命日になるのか…」と考えてばかりいました。ツアーのアクティビティなので5分間の短いクルージングでしたが、息子にとってはとても楽しかったようで…その数日後!「かきたいものが浮かんだから」自ら絵日記に取り組めたUpload By かなしろにゃんこ。なんと息子は絵日記にこのツアーのことをかきはじめました。自由提出の宿題は断固としてやろうとしなかった息子が自分から絵日記をかくなんて驚きでした。もともと作文や日記が苦手な子ですが自分なりの表現でいつ誰と誰がどこで何をして、自分はその体験でどう感じたのかといった5W1Hを入れた文章、それに飛行機やヘリコプターの絵もカラーペンでかかれていました。母の手伝いなしで、ひとりで絵日記を完成させた息子。「リュウ太スゴーイ上手~!!」と久々に息子を褒めたのでありました。旅行といえばそれまでは親のエゴで行きたい場所を決めていました。もしかしたら、本人の行きたい場所に連れて行ったり、スゴイ記憶に残る体験をさせたりすれば、絵日記って毎年かけたのかな…?と思って息子に真意を聞いてみると……!?Upload By かなしろにゃんこ。「かきたい絵が浮かんだからかいただけ、海に行ったからって魚の絵はかけないから。かきたいものじゃないとかかない」というのでした。もともと乗り物が大好きな息子にとって、飛行機やヘリコプターをイラストにすることは、宿題の中だとしても好きなこととして取り組めたのでしょうし、大興奮の体験だったので文章にもしやすかったのでしょうね。それまでも絵日記のかき方がわからなかった訳ではなく、かきたい気持ちが湧かなかっただけだったのかもしれません。宿題に対して自分から進んでやりたいという気持ちを持たせるのはなかなか難しいですが…夏休みの宿題は、普段の宿題と違って自分の興味のある題材で取り組めるものもあるところが、うちの息子のように興味のあるもの以外見向きもしないタイプに実は合っていたのかも?なんて思いました。大きな機体を整備する整備士さんが頼もしく見えたのか?この見学があったからか?空港を舞台にした映画「ハッピーフライト」が今でも好きなんだそうです。空の乗り物を守る方々の仕事を少し勉強できたことと、今回は奇跡的にかきたいものに出会えて絵日記をかき上げることができたのですから、夏休みの親子ツアーは大成功でした。
2019年08月12日小学生の夏休みの宿題のなかで特に悩ましい、読書感想文。毎年夏休みが来るたび、どうすればいいか困ってしまう親子は多いはず。この記事では、夏休みの宿題の大定番・読書感想文の書き方(小学生版)を徹底解説します。本の選び方から原稿用紙への書き方、推敲の仕方、親のかかわり方、声かけの例まで、これを読めば読書感想文のお悩みは全部解決!読書感想文を初めて書く1年生や2年生はもちろん、もっと上手に書けるようになりたい3年生以上の小学生を持つ親御さんも、ぜひお読みください。読書感想文(小学生)の書き方:本選びから完成までの全体像ここからは、こどもまなび☆ラボの人気連載、文章力養成コーチ松嶋有香先生による「親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン」の内容をベースに、小学生の読書感想文の書き方を編集部がまとめて紹介します。■ 読書感想文が完成するまでの手順一覧まずは、読書感想文を完成させるまでの手順を確認しておきましょう。本を選ぶ本を読みながら付箋を貼る親子で対話して、子どもから感想を引き出す文を作る原稿用紙に下書きする見直して清書する → 完成!これが全ステップです。見通しをもって取り組んでくださいね。小学生の読書感想文は、「親子で」取り組むことをおすすめします。じつは、1年生から4年生までの小学生は、読書感想文の書き方をまだ学校では習っていません。学習指導要項では、5年生、6年生の国語で学習することになっているのだそう。読書感想文を初めて書く子どもや、読書感想文にまだ慣れていない子どもに、「さぁ好きな本を選んで書きなさい」と言ったところで、うまくいくわけがありません。親御さんの的確なサポートは不可欠なのです。■ 小学生が読書感想文を書くとき、親が必ず意識すべきこと子どもの読書感想文をサポートするにあたり、親が強く意識すべきことがあると松嶋先生は言います。それは次のこと。親ができることは、たった1つ。「子どものすることを否定しないこと」(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第1回:夏休みのラスボス、読書感想文※下線と色による強調は引用にあたり施した)「その本で読書感想文書くの?こっちの本にしなさいよ」「そんな感想じゃおかしいじゃないの」などと、子どもが選んだ本や言った感想にケチをつけてはいけません。やる気を削いでしまいますので、よく注意してくださいね。★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第1回:夏休みのラスボス、読書感想文■ 読書感想文に取り組む期間本選びから読書感想文の完成までに費やす期間の理想は、「1日1~2時間ぐらいずつ取り組んで、全体で約2週間」というのが松嶋先生の見解です。次の言葉にあるように、読書感想文は子どもが大きく成長するチャンス。短い期間で楽に片付けようと思わないで、親子で焦らずじっくり読書感想文に取り組むといいですね。読書感想文は、本をきっかけに自分と向き合う経験です。まずは、このことをしっかり受け止めてください。自分と向き合った気持ちを言葉に直すことが楽になると、嫌なことを嫌と言える子になります。本当の気持ちを説明できる子になります。(引用元:同上)読書感想文(小学生)の書き方:手順1. 本を選ぶさてここからは、読書感想文のノウハウを具体的に紹介していきます。まずは、本選び。松嶋先生いわく、読書感想文の本を選ぶときの鉄則は次の3つです。親子で「リアルの本屋」に行く子どもに「好きな本」を選ばせる子どもが選んだ本を、親は「否定しない」1. 親子で「リアルの本屋」に行くインターネットで本を買う大人は多いと思いますが、小学生の読書感想文の本は、必ずリアルの本屋に出向いて選んでください。子どもが実際に手に取りながら、お気に入りの1冊を見つけることが大事です。なるべく大きな書店に行くと選択肢が広がるので、なお良いといえます。2. 子どもに「好きな本」を選ばせる子どもには「好きな本を選んでいいよ」といってあげましょう。大人はつい「この本は感想文を書きやすいかどうか」を気にしてしまいますが、「子どもが興味を持っているかどうか」「子どもがその本を好きかどうか」のほうがずっと大事なのです。また、読書感想文の本といえば物語をイメージしがちですが、自然科学の本や写真集でもOK。実際、虫の写真集を読んで読書感想文を書いた小1の子が賞をとった例もあるそうですよ。『青少年読書感想文全国コンクール』の課題図書から選ぶべきなのかどうかも気になるところ。これについて松嶋先生は「お子さんが好きな本が、たまたま課題図書で選ばれた本なら、その本で良い」(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第2回:そうだ、本屋へ行こう!)とアドバイスしています。基本的には自由図書でいいようです。3. 子どもが選んだ本を、親は「否定しない」こうして子どもが選んだお気に入りの1冊を、親は絶対に否定してはいけません。子どもの選択が親の想定外だったり、「この本で大丈夫かな?」と心配になるような本だったりしても、「おもしろそうな本だね!」「楽しみだね!」と前向きに受け止めてあげましょう。子どものやる気がグンと上がります。★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第2回:そうだ、本屋へ行こう!読書感想文(小学生)の書き方:手順2. 本を読みながら付箋を貼る読書感想文を書く本を手に入れたら、次は本を読みます。ポイントは、本を読みながら付箋を貼ること。読んで「心が動いたページ」に、付箋を貼ってください。■ 付箋を貼る場所の例付箋を貼るべきページは、例えば次のような箇所です。お子さんに教えてあげると分かりやすいでしょう。「ああ、分かる」「へーそうなんだ」「わ、びっくりした」「最高!」など心が動いたところに、付箋紙を貼っていきます。また「なんで?なんでそうなるの?」「信じられない」「無茶だ」「ひどい!」そういうマイナスイメージでも構いません。(中略)「こんな気持ち、最低だ。言葉にしたくない……」そんな重症な場合も貼っておきましょう。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第3回:読書感想文を前提にした本の読み進め方※太字は引用にあたり施した)付箋を貼るときは、心の動きを表す言葉を付箋に書き込んでおいてください。また、付箋はあとで剥がしますので、ページ数を書くことも忘れないように。そして、一通り本を読み終えたら、付箋が貼ってあるページをもう一度読み直し、さらなる気付きがあれば付箋に書き加えてください。貼った付箋の数が多くなりすぎた場合や、似たようなところに付箋を貼った場合などの対処法などは、下記の記事で解説されています。★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第3回:読書感想文を前提にした本の読み進め方読書感想文(小学生)の書き方:手順3. 親子で対話して、子どもから感想を引き出す次は、子どもから感想をさらに引き出すプロセスに入ります。先ほど、子どもの心が動いた箇所に付箋を貼りましたね。その付箋にページ数が書いてあることを確認し、剥がしてコピー用紙などの白い紙に貼りましょう。そうしたら次は、子どもの心がなぜその箇所で動いたのか、親子で対話をしながら子どもの考えを深堀していきます。■ 子どもの感想を深堀する問いかけの例子どもから感想をさらに引き出すために、親は子どもに次のようなことを質問してみましょう。「なぜ、ここで感動したのか」「どうして、そこが気になるのか」「もし自分だったらどうするのか」「もし、魔法でストーリーを変えられるとしたら、どうしたいか」「どうして付箋に○○と書いてあるのか」(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第4回:自分と向き合う時間にこそ読書の意味がある※太字は引用にあたり施した)■ 子どもから感想を引き出す際の注意点この過程で子どもから出てくる言葉を、親は否定することなく素直に聞き入れましょう。そして、子どもが発した言葉をすべて、親が先ほどの白い紙にメモしていきます。そうすると、付箋「どうして心が動いたのか?」という質問子どもが話した答えがセットになった紙が何枚もできあがるはずです。まだ文になっていないメモ書きの状態で、子どもの感想の言葉がたくさん引き出されましたね。この紙のことを、以後「質問シート」と呼びます。なお、この対話のなかでもしも子どもからなかなか言葉が出てこなくても、きつく質問したり焦らせたりしないようにしましょう。またこの作業は、特に低学年の場合は、親子で対話をしながら行ないます。高学年の子で自問自答ができそうな場合は、子ども自身にさせてみても良いそうですよ。★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第4回:自分と向き合う時間にこそ読書の意味がある読書感想文(小学生)の書き方:手順4. 文を作る先ほどできあがった質問シートにある、「『どうして心が動いたのか?』という質問」と「子どもが話した答え」の2つをセットにして、文を作っていきます。文を作りながら、適宜言葉を足していきましょう。この段階ではまだ原稿用紙は使いません。引き続きコピー用紙などの自由に書ける紙を使います。■ 質問シートをもとにした感想文の作り方・例文の作り方について、松嶋先生が分かりやすい例を紹介しています。これは、『桃太郎』を読んだ子が「キジのことが心配だ」という感想を言っていた場合の例です。【質問シートに書かれた内容】質問「どうしてキジが心配だったの?」答え「ずっと役に立たないからいらいらした」【文の作り方】質問と答えをセットにする「ぼくは、キジが心配だった。ずっと役に立たないので、いらいらした。」言葉を足す「ぼくは、キジがずっと心配だった。ちっともみんなの役に立てないので、ちょっといらいらして見てた。」メモに残された言葉から、文章を肉付けする「犬は強いでしょ?猿は頭が良いでしょ?でもキジは何もできなかった」という会話をしていたなら、次のような文になる:「犬は、大きな声でワンワン吠えて、鬼をやっつけると思ったし、猿は頭が良くて手先が器用だから、すごく活躍すると思った。でも、キジは何もできないと思った。ぼくは、桃太郎がなぜキジをお供に選んだのか、ちょっと分からなかったくらいだ。」(「【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第5回:質問と答えをセットにしてみよう」より抜粋)■ 文章の肉付けのコツ上記のようにして文章を肉付けするときのコツのひとつに、オノマトペを活用するという方法があります。オノマトペとは、「ワンワン」「ドンドン」などの擬音語、「ひやひや」「ゆったり」などの擬態語のことです。また、つい使ってしまいがちな「うれしかった」「悲しかった」などの単純な言葉は、ぜひ別の言い方で表現してみましょう。そのためには親が問いかけを工夫してあげると、より具体的な感想文になりますよ。「例えば何の時みたいにうれしかったのか」「どんなふうに体が変化したの?」といった質問をして、言葉を増やしていきます。質問をすれば答えが出ますよね。その答えを書けば良いのです。「うれしくて涙が出た」「鳥肌が立つくらいうれしかった」など、自分の体の変化を書くといいでしょう。(引用元:同上※太字は引用にあたり施した)★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第5回:質問と答えをセットにしてみよう★表現力アップのコツは、文章術のプロ・山口拓朗さんによる連載「作文力の伸ばし方講座」でも解説されています。合わせてお読みください。オノマトペで作文の表現力を伸ばす――「富士山が“ジョジョッ”とあらわれた」でも間違いではない!?オリジナルの比喩で、表現力のある作文に激変――“それ” は “ほかの何” に見えるのか?読書感想文(小学生)の書き方:手順5. 原稿用紙に下書きする手順4で作った文を原稿用紙に書いていきましょう。でもまだ、この段階では下書きですよ。■ 読書感想文の書き出しのポイントまず気になるのは「書き出し」ですね。松嶋先生いわく、読書感想文の書き始め方のコツは次のとおり。読書感想文も(ブログと)同じで、採点者から見ると、結論が先に書いてあった方が食いつきやすいのです。(中略)なので、結論はもったいぶらずに、先に書いてしまうのがいいと感じます。また、結論を先に書く方法だと、あとに熱量が続きやすくなります。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第6回:やっと国語教師の出番です※カッコ内は引用にあたり補った)ここまででいくつか文章が出来上がっていますよね。それらのうち、子どもが特に強く抱いた感想を結論として、出だしに持ってくるようにします。親子の対話の過程で子どもから何度も発せられた言葉は何だったか、と考えるとわかりやすいでしょう。■ 結論を膨らませる結論から書き始めたら、適宜段落を変えつつ、結論に関係のあるエピソードや具体例を盛り込んでいきます。ここまでの過程で話題の違う文章がいくつかできているかもしれませんが、読書感想文に盛り込む文章は結論に関係のある文章だけです。結論と関係ない文を削ったことで文字数が少なくなったなら、残った文章にあるエピソードや自分の気持ちをより詳しく書いて、文章を肉付けしていきましょう。なお、いまは下書きですので、文と文がつながっていない「箇条書き」のようなスタイルでも大丈夫です。★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第6回:やっと国語教師の出番です★書き出しの工夫のコツ、ユニークな書き始めの例については、「作文力の伸ばし方講座」の記事も合わせてお読みください。「書き出し上手」は「作文上手」!作文を魅力的にする“書き出しのパターン”12選読書感想文(小学生)の書き方:手順6. 見直して清書する→完成!これで、読書感想文の下書きが一通り書けたら、次は推敲をします。一晩時間を置いてから、親子で一緒に文章を見直しましょう。■ 読書感想文の推敲のコツ推敲のコツは、音読をすること。松嶋先生は次のようにアドバイスしています。昨日書いた作文を読んでみます。声に出して読んでみましょう。声に出して読んでみて、気づくことがあれば、赤ペンで書いていきます。・こっちの文が先に来た方がいい、・この文はもう少し強調しよう、・この文はやっぱりいらない、そういう気づきはどんどん書き込みます。音読すると、不思議と、書き入れたい言葉や、書き直したい言葉が出てきます。また、ここまでの段階では文が箇条書きになっているのですが、文と文のあいだに入れたい言葉も自然に出てくるはずです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第7回:推敲の仕方)細かな表現の修正に加えて、構成そのものを変えたくなることもあるでしょう。その際は、文単独ではなく段落ごと移動させてください。そうしないとバランスが崩れてしまうそうですよ。これは低学年のお子さんには難しいので、親御さんのアドバイスが不可欠ですね。こうして下書きの原稿用紙に赤字を入れ終わったら、最後に新しい原稿用紙を用意して、清書をしてください。■ 読書感想文のタイトルのつけ方読書感想文の題名のつけ方も気になるところ。よくあるのは「○○○○を読んで」というタイトルですが、これではありきたりすぎます。松嶋先生によれば、8割の子がこの題名で読書感想文を書いてくるのだそう。子どもが自分の心と一生懸命向き合ってできた、その子にしか書けない読書感想文です。ここまでで使用した付箋のメモからキーワードを拾ってみるなどして、我が子らしいタイトルを一緒に考えてあげましょう。タイトルをつけ終わったら、これで読書感想文は完成です!★詳しい解説はこちら【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第7回:推敲の仕方【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第8回:ようこそ内省の世界へ★締め方の工夫のコツ、印象的な終わり方の例については、「作文力の伸ばし方講座」の記事も合わせてお読みください。作文の印象は “最後の一文” で決まる!――個性的な余韻を残す「締めくくり」のワザ読書感想文(小学生)の書き方:原稿用紙の使い方読書感想文の書き方を一通り解説しましたが、読書感想文の初心者や、作文そのものにまだあまり慣れていない小1・小2・小3・小4の子をもつ親御さんにとっては、原稿用紙の使い方も不安ですよね。原稿用紙で作文を書いたのは十数年前、という親御さんも多いはずですから、小学生の子どもに教える前にぜひ原稿用紙の使い方をおさらいしておきましょう。きちんとした体裁で書かれた原稿用紙は、読み手に良い印象を与えますよ。【1】題名読書感想文のタイトルは、1行目の上から2~3マスを空けて書きます。【2】氏名題名の次の行に、一番下の1マスを空けて書きます。姓と名の間は1マス空けます。学校名、学年を書く場合は、氏名の上にそれぞれ1マス空けて書きます。(学校やコンクールの要項に従ってください)【3】本文本文の書き始めや、段落が変わるときは、一番上を1マス空けます。【4】読点(、)・句点(。)テン(、)やマル(。)は、1マス使って書きます。句読点が行の一番上のマスに来てしまうときは、前の行の一番下のマスに、文字と一緒に書きます。【5】かぎかっこかぎかっこ(「」)は、1マス使って書きます。心の中で思ったことや強調したいことを書くときには改行せず、話したことを書くときには改行します。会話文を書く際は、一番上のマスに始まりのかぎかっこを書き、会話文の最後に終わりのかぎかっこを書きます。終わりのかぎかっこと句点は同じ1マスに書きます。話した内容が2行以上にわたるとき、2行目以降の一番上の1マスは空けても空けなくてもかまいません。【6】二重かぎかっこかぎかっこの中でさらにかぎかっこを使う場合は二重かぎかっこ(『』)を使います。書籍の名前を書く場合も二重かぎかっこを使います。原稿用紙の使い方(例)(画像は編集部にて作成)なお、学校名や学年などの記載法ほか書き方の形式については、通う小学校や応募するコンクールの決まりがある場合もありますので、必ずその指定を確認するようにしましょう。『青少年読書感想文全国コンクール』の応募要項はこちらから確認できます。***夏休みの読書感想文の宿題に真剣に取り組めば、子どもはたくさんの文章を書ける喜びや、一生懸命取り組み作品を完成させることの達成感を味わえます。何より、自分の心と徹底的に向き合うという、得がたい経験ができるはず。親御さんも、子どもの内面を知ったり成長を感じたりできることは間違いありません。ぜひ親子で一緒に読書感想文を書き上げましょう。(参考)StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第1回:夏休みのラスボス、読書感想文StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第2回:そうだ、本屋へ行こう!StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第3回:読書感想文を前提にした本の読み進め方StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第4回:自分と向き合う時間にこそ読書の意味があるStudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第5回:質問と答えをセットにしてみようStudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第6回:やっと国語教師の出番ですStudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第7回:推敲の仕方StudyHackerこどもまなび☆ラボ|【親子でとりくむ読書感想文 書き方レッスン】第8回:ようこそ内省の世界へStudyHackerこどもまなび☆ラボ|オノマトペで作文の表現力を伸ばす――「富士山が“ジョジョッ”とあらわれた」でも間違いではない!?StudyHackerこどもまなび☆ラボ|オリジナルの比喩で、表現力のある作文に激変――“それ” は “ほかの何” に見えるのか?StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「書き出し上手」は「作文上手」!作文を魅力的にする“書き出しのパターン”12選StudyHackerこどもまなび☆ラボ|作文の印象は “最後の一文” で決まる!――個性的な余韻を残す「締めくくり」のワザNHK|NHK高校講座ベーシック国語第21回「原稿用紙の使い方」ベネッセ教育情報サイト|原稿用紙に書く
2019年07月30日夏休みの宿題、最大の難関!?夏休みの宿題の中で「読書感想文」は、親にとっても一番の難関とも感じられる宿題のひとつなのではないでしょうか。特に小学1年生にとっては初めての経験。これは、親が「やりなさい」と言っても、なかなかひとりでは難しい宿題ですよね。今回は、これまで3人の子どもたちの読書感想文の宿題につきあってきた私の経験から見つけた、「文章を書くのが苦手な小学1年生でも書ける」という方法をお伝えします。指定図書なし、時数制限なしという設定の場合で考えます。ステップ1:本選びは、お気に入りを確認しなおすまずは何を読めばいいのか。全国学校図書館協議会の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書部門に応募するつもりではなく、この本の感想文を書きなさいという指定がない場合は、何を読んでもいいわけです。実は、それがまた難しいですね。簡単に言うと、子どもが読みたいと思う本を選びましょう。子どもは、図書館や本屋さんに行って、漠然と「どれがいい?」と聞いても、なかなか答えられるものではありません。そんな時は、例えば、昆虫が好きな子なら虫が出てくるおはなしや科学絵本、ピアノを習っている子ならピアノが出てくるおはなし、といったように、興味がありそうな分野の本をあらかじめいくつかチョイスしたうえで、「こんなのどう?」と、ある程度の選択肢の中から選ばせましょう。また、新しい本を読んでほしいという親心はありますが、私のおすすめは、今まで読んだおはなしの中から、子どもの好きなものを選ぶことです。読んだことのあるものだと、ストーリーがわかっているので、確認のために再読するだけで、感想文そのものに時間をかけることができるからです。ステップ2:一度「読み聞かせ」でストーリーを頭に入れる次は当然ながら、「読む」のですが、やっとひらがなが読める・書けるようになったばかりという子もいます。「読みなさい」と言えば、読めないことはない、でも自分で読みながら、文章を理解して、ストーリーに気持ちをもっていくところまでできる子はなかなか少ないように思います。自分で読んで理解するのは難しいかな、と思った場合は、一度「読み聞かせ」するのもひとつの手です。文字を追うのがやっと、という子には、読み聞かせる方が内容がすんなり頭に入ってきます。一度読んであげると、ページをめくって振り返りながら、自分の頭の中でイメージを作っていくことができます。子ども自身が読む場合でも、一度親が目を通しておくと、このあとのステップが進めやすいので、親もぜひ読んでみましょう。ステップ3:質問してメモをする読み終えたら文章化していくのですが、いきなり原稿用紙に向かって書くことは難しいです。「思ったことを書けばいいよ」と言っても、それもなかなかできません。そこで、書くべきことを質問しましょう。質問しながら、答えを紙に書いて並べていきます。書くべきことは、この3点。1.選んだ理由2.本の概要3.感想この3点の答えを導き出すような質問をします。「どうしてこの本にしたの?」→「好きだから」「前はいつ読んだの?」→「保育園の時」「保育園の時から好きだった?」→「うん」「どんなおはなし?」→「一寸法師がおにをやっつけた」「一寸法師ってだれ?」→「小さい男の子」答えからさらに質問を重ねていって、それぞれの答えをメモします。[caption id="attachment_721185" align="aligncenter" ]長女の時はこの段階を自分でメモを書かせてみましたが、なかなか進まず…、長男の時は親がやることにしました[/caption]ステップ4:メモを並べて口頭で確認しながら文章にひととおり答えが出てきたら、メモを並べなおしながら、口頭で「〇〇がこの本をえらんだのは、保育園の時から好きだったからなのね」「このお話は、一寸法師っていう小さい男の子が鬼と戦って……」と確認しながら、文章化していきます。ステップ5:並べたメモをもとに原稿用紙へ書く最後まで確認ができたら、「じゃあ、書いてみようか」と、横にメモをおいて原稿用紙に向かわせます。この方法で、当時小学校1年生の長男に書かせてみたら、下のような原稿用紙1枚がちょうど埋まりました。原稿用紙2枚と指定されていたら、これにさらに質問を加えていきましょう。「鬼は何人いた?」「お姫様は一寸法師のことどう思ってた?」「〇〇ならこういう時どうするかな?」「うちでのこづちがあったら何につかいたい?」…。息子は、一寸が3cmだと知り、アリと一寸法師が並んだ絵を見て、「3cmのアリ、おっきい!」ということに気づいたところで目がキラキラ!大人からしたら、本文とは関係ないような気もしますが、それが本当に子どもがこの本を読んで感じたことなので、そこはしっかり残しました。「うまい文章」「いい感想文」を書かせようとしすぎると、子どもの素直な感想が出てこなくなってしまいがちなので、子どもが口走ったものを親の意見を入れずにそのままメモに残してあげると、子どもらしい瑞々しい感想文ができあがります。問いかけても、「わからない」「忘れた」などという答えが返ってきたりすることもあるので、親にとっては根気のいる作業です。実際やってみると、とても大変ですが、最初から最後まで横についてあげるのが一番の近道だと思います。この時は、朝から始めてお昼をはさんで夕方近くまで、途中おやつタイムなどを入れながらほぼ丸1日がかりでした。親にとってもなかなか重労働ですが、1つのおはなしを共有して話をする時間は、親子のコミュニケーションを深める絶好のチャンスでもあります。がんばって、早めに取りかかりましょう。<文・写真:ライター鳥山由紀>
2019年07月21日「読書」が子どもにもたらしてくれるものというと、国語の文章問題に強くなるといった学習面のメリットをイメージする人が多いかもしれません。でも、「そういったこと以上に大切なものがある」と、屈指の名門校、麻布中学・高校の国語科教諭である中島克治先生はいいます。その大切なものとは、「批評する力」「自ら考える力」を養えること。その理由と併せて、子どもを本好きにする方法も教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)言葉を知ることは「考える、感じ取る」ことの下地読書はいくつになっても大切なものですが、できればなるべく幼い頃から子どもが親しむことができるように導いてあげてほしいですね。というのも、中学生、高校生になると、子どもでも忙しくなってきて本を読む時間が取れなくなってしまうからです。子どもが本当に時間を気にせず本と向き合えるのは小学生までだと考えていいでしょう。読書は子どもにたくさんのものを与えてくれます。本を読んで言葉を覚えるということは、言葉と自分の間にある壁をなくすということであり、言葉によってものごとを考える、感じ取ることの下地になっていきます。読書をして語彙が増えれば、教科書の内容や先生の話をしっかり理解できるのですから、学力の向上にもつながります。また、読書によって増えた語彙は、感情コントロールという点でも力を発揮します。というのも、言葉によって自分の感情を相対化して見つめ直すことができるようになるからです。興味があることなら「読み癖」がつくでは、子どもはどんな本を読むべきなのでしょうか。親が読んでほしい本でもいいのですが、やはり子ども自身が興味を持つものがベストでしょう。内容は問いません。誰もが物語を好むわけではないのですから、たとえば野球やサッカーが好きな子どもなら野球雑誌やサッカー雑誌でも構わないのです。そういった雑誌にはいろいろな選手のインタビュー記事が載っていて、彼らが活躍した試合やそうでなかった試合などのデータも掲載されています。子どもが興味を持っている分野の雑誌ですから、書かれていることもすんなりと頭に入ってきますし、なによりもそれらの雑誌には、選手たち、人間のドラマが描かれています。そういうドラマに触れることは、子どもたちの心のなかと外の世界を結ぶ架け橋になり、もっといえば子どもが世界とかかわっていくときの羅針盤にもなるのです。また、どんな本でも子ども自身の興味に従って読むことのメリットには、興味があるからこそ読み続けることになり、「読み癖」がつくということもあります。この読み癖がとても大切なのです。読み癖について、スポーツ雑誌の例で考えてみます。たとえば不甲斐ない成績に終わったある選手の試合後の記事を読めば、「次はどうなるだろう?」と子どもは「続編」にあたるような記事を求めるようになる。当然、次号も読むことになり、しかも、その表現にまで注意を向けるようになります。次の試合でその選手が大活躍をしたとして、「この活躍をどんな文章にするのかな?」といった思いを持っているからです。この行為は、書かれているものに対して受け身ではなくなっているということに他なりません。つまり、積極的にアクティブに活字に触れる姿勢が生まれているのです。加えるならば、「批評する力」が育っているということでもある。先の例の子どもが次号を読んで、「あれ?」と違和感を覚えたとします。そう感じるのは、書かれていることがすべて正しいのではなく、自ら考える、批評力が育っているからです。これは、いわゆる「考える力」が重要だとされるいま、とても重要なことではないでしょうか。親が書店にいる時間を増やせば子どもは本に興味を持つここまではあくまでも理想であって、「子どもが自分から進んで本を読んでくれない」という悩みを抱えている人も多いはずです。そういう場合は、やはり子ども自身が興味を持っていることを親がつかむことが大切になる。そして、それらに関する本を与えるのです。そうすれば、本によって自分が興味を持っている世界が広がるという体験を子どもにさせてあげることができます。また、読むこと自体が苦手だという子どももいます。そういう場合には読み聞かせをしてあげましょう。全部を読む必要はありません。最初の何ページかを読んであげるだけで十分です。子どもは続きが気になって自発的に読むということもあるからです。大人だってそうですよね。映画の冒頭の数分だけを観せられたら、続きを観たくなるでしょう?それから、同じ作品が映像と本の両方になっているものもおすすめです。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』なんて何度も映像化されていますし、宮崎駿監督の映画作品もいくつもノベライズされています。そういったものであれば、子どももすんなり本に入っていけるのではないでしょうか。そして、子どもに本への興味を持たせるもっとも簡単な方法は、親が子どもを連れて書店や図書館に行く時間を増やすこと。親が書店や図書館に長くいれば、子どもは大好きなお父さんやお母さんが本に興味を持っている、本を大切なものだと思っていることを体で感じ取ることができます。しかも、そういった場所には見たこともない世界を描いた本がいくらでもある。そのような場所に接することで、子どもは自然に好奇心を刺激されて本の世界に近づいていくはずです。『本物の読解力をつけることばパズル 入門編』中島克治 著/小学館(2019)■ 麻布中学・高校国語科教諭・中島克治先生 インタビュー一覧第1回:子どもの「言葉の力」を伸ばすには?名門麻布の国語教師が説く“親の心得3か条”第2回:先取り学習はこんなに危険。「した子」の成績が「しなかった子」に抜かれるのはなぜ?第3回:麻布中高の国語教師が断言。「絵本の読み聞かせ」の教育効果はやっぱり絶大だった!第4回:我が子に“読書好き”になってほしいなら。ぜひ身につけさせたい「読み癖」とは【プロフィール】中島克治(なかじま・かつじ)1962年生まれ、東京都出身。麻布中学・高校を経て東京大学文学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。現在、私立麻布学園麻布中学・高校国語科教諭。『本物の読解力をつけることばパズル 初級編』(小学館)、『一生役立つ! 子どもの本当の読解力をグッと引き出す方法』(PHP研究所)、『1話5分! 12歳までに読みたい名作100』(新星出版社)、『小学生クロスワードBOOK 1・2・3年生』(星雲社)、『本物の国語力をつけることばパズル 中級編』(小学館)、『本物の国語力をつけることばパズル 入門編』(小学館)、『本物の国語力をつけることばパズル 初級編』(小学館)、『夏目漱石ほか文豪名著 書き写しノート』(朝日新聞出版)、『小学校入学前にことばの力をつける魔法の本棚』(小学館)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年06月27日『こどもまなび☆ラボ』では、これまでに何度も読書の大切さや読書と学力の関係性についてお伝えしてきました。さらに、小さいうちから読書を習慣づけることで、勉強面だけではなくあらゆる面で良い影響を及ぼすこともわかっています。では実際に、東大や一流大学に通っているような人は、幼少時どのような読書環境で過ごしてきたのでしょうか。また、親は子どもにどのような読書環境を与えてあげるべきなのでしょうか。賢いから本を読むの?本を読むから賢いの?「東大家庭教師友の会」が約7,000人の現役東大生から集めた経験談を分析した結果によると、8割以上が親に「勉強しなさい」と言われずに勉強し、東大に合格したといいます。『こどもまなび☆ラボ』の過去の記事からも、子どもに「勉強しろ」と口うるさく言うことが逆効果であることは明らかになっています。(「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのこと)ただし「読書」に関しては、子どもが小さいうちから親が導き、促してあげることで、確実にその習慣は身につきます。あらゆる調査結果からも、一流大学に通う学生の多くは幼少期からたくさんの本を与えられて育ち、成長後も読書が習慣になっていることがわかっています。プレジデント社が行ったアンケートで、現役東大生の小学校時代の読書冊数は、平均で月7.4冊という結果が出ました。全国平均が月5.6冊(学研教育総合研究所 小学生白書Web版「小学生の日常生活に関する調査」2014年より)だったので、小学校6年間で130冊もの読書量の差が出るという結論が導き出されました。この結果を見て、「将来東大に合格するような子は、そもそも普通の子どもより賢いからたくさんの本を読んでいるんじゃない?」という感想を抱いた方もいるのではないでしょうか。でも実は、賢いから本を読む、という認識は間違っているのです。教育や子育てに関する数多くのベストセラーをもつ教育環境設定コンサルタントの松永暢史氏は「賢い人は本が好きだと思っている人はいると思いますが、逆です」と述べています。「(中略)本を数多く読むと言語的な理解力が上がり、言語を使いこなす能力も身につきます。さらに、考える時間も増えて思考力が高まる。結果、勉強もできるようになるわけです」(引用元:産経Biz|賢さの鍵握る“読書体験”東大生が小学生時代に読んだ本って何だろう?)つまり、本をたくさん読むからこそ思考力や理解力が高まり、成績に結びつくのです。東大などの一流大学に通う学生たちは読書家が多く、幼い頃からの読書習慣のおかげで合格することができた、という話もよく聞きます。そのような子たちは、どんなきっかけで本を好きになり、読書習慣を身につけることができたのでしょうか。また、そのために親ができることはあるのでしょうか。調べるうちに、いくつかの共通点が見えてきました。読書に熱中する “ハマり体験” が子どもの脳を刺激する!『プレジデントFamiliy(2018年秋号)』の特集「東大生192人頭のいい子の本棚」では、東大生が小学生におすすめしたい本を紹介しています。「ハリーポッター」シリーズ(1位)、「かいけつゾロリ」シリーズ(2位)、「ズッコケ三人組」シリーズ(3位)というランキング結果から、東大生も子どものころは普通の小学生が読むような娯楽作品を好んでいたことがわかります。ここで注目すべきは、「シリーズもの」を読むことをすすめている、という点です。東大生の多くは、小学生のうちに「シリーズものの本を読みきった」という経験があります。また、「学校の図書室の本をほとんど読み尽くした」と語るほど読書に熱中したことがある東大生も少なくありません。東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授は、「自分の好奇心の赴くままに好きなことに熱中しているうちに、わからないことは誰に聞けばいいのか、どうやって調べればいいのか、というストラテジー(戦略)が身につきます」と述べています。それがのちに勉強や仕事の面で非常に役立つのです。また、夢中になって楽しめることが多ければ多いほど、神経伝達物質のひとつであるドーパミンが放出されます。シリーズ物に熱中することもいわゆる「ハマり体験」の一種であり、それにより脳が大いに刺激されたということも考えられるでしょう。親がつくる『アラカルト本棚』のすごい効果偏差値35から読書習慣の改善で東大合格を果たした西岡壱誠氏は、東大生100人にアンケートをとり、彼らの幼少期の読書遍歴や読書法について著書(『東大生の本棚』・東洋経済新報社)にまとめています。西岡氏は、子どもに無理やり「親が読ませたい本」を読ませることだけはしてはいけない、と説きます。誰しも「この本を読みなさい!」と押し付けられるのは億劫であり、それがきっかけとなって読書嫌いにもなりうる危険性もあります。ですから、子どもが「自分で読みたい本」を選ばせてあげる必要があるのです。さらに、親から押し付けられるのではなく、「多くの本をおすすめしてくれたのが良かった」と非常に多くの東大生が答えたそう。その中でも、『親が作ったおすすめの本の本棚』=『アラカルト本棚』の存在が、その後の読書習慣に強く影響を及ぼしていることがわかりました。アラカルト本棚には、文化系の本も理系の本も、雑誌も漫画も小説も、ジャンルや本の形態も飛び越えた「おすすめ」が並びます。ある学生は、そこに置いてあった科学アドベンチャーシリーズを読んで理系に興味を持ち、東大理学部に進んだそうです。つまり、子どもに特定の本や特定の分野だけを無理に押し付けるのではなく、その時々の興味関心に沿って自由に選べる本棚を作ることで、子どもは自然と興味のある本に手を伸ばすようになるのです。「知りたい!」「読みたい!」そのタイミングを逃さない中学受験指導を行っている浜学園の国語科講師・木村潤一先生は、「レベルが上位のクラスほど読書量が多い」といいます。塾の教材やテストで、物語やエッセーなどいろいろな本を活用していますが、引用するのは本の中の一部でしかないんですね。そこで授業後に、全体を読んでみようと自ら考えるのは、やはり上位クラスの子供たちです。もともと知的好奇心が強く、自分の知らないことがあったらすぐに知りたがる子が多い。教材で使った翌日には、本を手に入れて読んでいる子もいますよ。(引用元:PRESIDENT Online|できる子の家で読まれている本50冊)つまり、「続きが気になるけど……まあいいか」「また今度、時間があるときに続きを読もう」とならずに、知的好奇心が抑えきれずに、すぐに行動に移して「気になること」を即解決するのも、賢い子の特徴であると言えるでしょう。読後にアウトプットする習慣がある前出の『東大生の本棚』著者・西岡壱誠氏は、東大生の読書法の特徴について次のように語っています。東大生は読書法の工夫で「思考力」も鍛えています。「自分の頭で考えて、自分の地頭を鍛えるような読書」をしている。(中略)しかもそれを、小さい頃から実践しているのです。(引用元:PRESIDENT Online|東大式“読んで終わり”にしない本の読み方)たとえば、本を読み終えて「ああ、面白かった!」と確かに感じたのに、しばらくすると内容を忘れてしまった……ということはありませんか?いくら印象深い内容でも、時間が経てば忘れてしまうのは脳の構造的にも当然なのですが、西岡氏によると「東大生は読んだ内容を忘れにくく、本から得た知識を活用できている」らしいのです。それは東大生の多くが、小さい頃から「あること」をしているから。「それ」は何かというとーー「感想」です。東大生は、本を読んだ後、「感想」をアウトプットするから忘れないのです。(引用元:同上)西岡氏によると、本を読んだ後に生じる感情を言語化することが記憶の定着につながるだけではなく、「感想を誰かに聞いてもらう」「それに対してフィードバックしてもらえる」という経験が重要であるとのこと。なるほど、インプットした知識をアウトプットすることが大切なのですね。お子さまのアウトプットの習慣をつけるために、以下のことを取り入れてみてはいかがでしょうか。■読書日記をつける感想は一行でもOK。もちろんたくさん書ける子はどんどん書かせてあげましょう。感じたことを自分の言葉で残すことで表現力も高まります。また市販の読書日記や読書ノートを利用するのも手です。ぬりえやシールなど子どものテンションを上げる仕掛けがたくさんあるので、アウトプットがしやすいかもしれません。いろいろな読書日記があるので、親子で読書日記を選ぶところから始めてみるのもおすすめです。■感想を話し合う「〇〇が△△したところがおもしろかった」など、本の内容についてお子さんに話してもらいましょう。どんなところに心が動かされたのか、お子さんの考えを聞くよい機会になると思います。また、親子で同じ本を読み、感想を話し合ったりする「親子読書」も◎ですよ。本についての会話を楽しむことで、インプットした知識をしっかりと記憶に根付かせることができるでしょう。***東大生の幼少時代の読書環境や読書法は、なにも特別なものではありません。むしろ子どもの好奇心を伸ばし、あらゆることに興味をもつきっかけづくりとしての読書体験が必要なのですね。(参考)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|東大生の親の4つの特徴。「勉強ができる子」の脳を育てるために、親がするべき心がけ産経Biz|賢さの鍵握る“読書体験”東大生が小学生時代に読んだ本って何だろう?「東大生192人頭のいい子の本棚」,プレジデントFamily,2018年秋号.東洋経済ONLINE|頭のいい子に共通する小学校時代の過ごし方東洋経済ONLINE|東大生の親が子にかけた「本好きになる魔法」PRESIDENT Online|できる子の家で読まれている本50冊PRESIDENT Online|東大式“読んで終わり”にしない本の読み方神奈川県大和市|家読(うちどく)の推進について大分県竹田市立都野小学校|親子読書のすすめ
2019年01月29日2018年2月にスタートした『StudyHacker こどもまなび☆ラボ』。新しい学びを提案した記事の数々が評判を呼び、夏には読書感想文講座を開催したり、「絵本部」として定期的にイベントを開催して読者の方たちと交流を広げたりと、その活動も多岐にわたってきています。2019年もますます多くの最新の学びの情報をみなさんにお伝えしていきますので、お楽しみに!今回は、2018年の1年間に公開された記事の中から、最も人気が高かった記事10本をランキング形式でご紹介します。まずは10位から6位までをダイジェストでお届けします。★第10位★『「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのこと』ついつい口うるさく子どもに「勉強しなさい」と言ってしまい、後悔することはありませんか?そんな気持ちを抱えた多くの親御さんたちの共感を得たのがこの記事です。声かけをした場合としなかった場合、子どもの勉強時間にどのような違いが出てくるのか、驚きの結果が明らかに!?「勉強しなさい」と言われた子どもの平均勉強時間は、言われなかった子どもよりも3.6分少なかったことがわかりました。このデータを見ると、「勉強しなさい」と言うことは、子どもの勉強時間を増やすのにあまり効果的ではなく、むしろ逆効果な場合もあるといえるでしょう。人は「○○しなさい」と命令されると自分の自由が制限されたと感じ、反対の行動をとる傾向があります。これを「心理的リアクタンス」と言います。「勉強しなさい」と言われると反発したくなるのにはちゃんと理由があったのですね。子どもが勉強したくなるポイントは「将来の話をする」「いっしょに勉強の計画を立てる」「夢中になれる体験をさせる」こと。記事で詳しく説明していますのでぜひご参考にしてくださいね。★第9位★『朝食で子どもの未来が決まる!?恐ろしい……ウソのような「朝ごはん」の事実。』親御さんたちにとって、子どもの朝ごはんについての悩みはつきませんよね。実は毎日の朝食が子どもの学力や脳の発達、さらに将来にも大きな影響を与えているのです。そんな衝撃的な事実にハッとした方も多いのではないでしょうか。朝食について改めて考えさせられたという反響が大きい記事でした。「朝食あり」の子どもの3割が、偏差値65以上の大学に合格している。「朝ごはんをほぼ毎日とり続けた人」たちは高収入層に固まりやすく、「朝ごはんを毎日は食べていなかった人」たちは低収入層に固まりやすい。朝食が大事であることは周知の事実ですね。ただし、朝食を用意する際には、「おにぎりだけ・トーストだけ」では不十分です。おかずの種類が多いほど発達指数が高くなる、というデータも出ていることから、バランスの良い献立が理想的です。記事では、時間のない朝でも簡単に作れるオススメのメニューもご紹介しています。★第8位★『今日から実践!子どもの可能性をぐんぐん伸ばすための「言葉かけ」』子どものテストの結果が悪かったとき、「なんでできないの?」と声をかけてしまっていませんか?この声かけ、実はNGです。子どもの能力を伸ばす声かけのコツは「プロセス」や「努力」を褒めること。すぐに実践できる声かけの仕方がわかりやすく紹介されていると評判を呼び、話題になった記事です。「プロセス・努力」を褒められて育った子どもは、たとえ天才であっても努力をする必要があると考え、挫折したときは、時間と努力を積み重ねることで乗り越えられると信じています。できる子だと思われるよりも、学ぶこと自体に価値を置き、困難な問題にも粘り強く取り組みます。「足が速いね!」「頭がいいね!」と褒めてしまうのはよくあることです。しかし、それは「才能」や「人格」を褒める言葉であり、その結果「成功は生まれつきの才能や頭の良さの結果だと信じるタイプ」へと導いてしまうそう。この記事では、子どもの努力やプロセスを褒めることの重要性と、声かけと同じくらい大切な「子どもの話を聞くこと」についても解説しています。★第7位★『一生に一度のゴールデンエイジに運動能力を一気に伸ばす!幼児期に重要な3つの外遊び。』ゴールデンエイジとは、体を鍛えて運動能力をアップさせるのに最も適している時期を指します。そしてそのゴールデンエイジの前段階である「プレゴールデンエイジ」とは、まさに『こどもまなび☆ラボ』読者のお子さま(3歳から小学校3年生)に当てはまるのです。この記事を公開すると、お子さまにスポーツをやらせたい、すでに本格的にスポーツに取り組んでいる、という親御さんから「非常に役に立った」というお声がたくさん届きました。年齢は多少前後しますが、いずれの場合もゴールデンエイジが「最も神経の発達するころであり、自分が経験したことのない運動でも見ただけで習得できるほどの能力を発揮する時期」という認識という点は共通しています。プレゴールデンエイジを充実させる幼児期の運動は、特別なスポーツを始めさせるよりも、子どもたちが日頃から慣れ親しんでいる「遊び」が最も効果的なのです。たとえば、基礎体力がついてとっさの判断力や素早い瞬発力が鍛えられる『鬼ごっこ』や、手足を巧みに動かす「巧緻性(こうちせい)」が身につく『ボール投げ』など、いつも公園などで遊んでいることこそが、プレゴールデンエイジに必要な能力を高めてくれるなんて驚きですよね。★第6位★『我が子を “自己チュー” にしないための3つの習慣 ~自己肯定感と自己寛容の関係~』近頃話題の「自己肯定感」。『こどもまなび☆ラボ』では、子どもの自己肯定感についていくつもの記事で紹介してきました。その中でもとくに反応が大きかったのが、「我が子を“自己チュー”にしない」というインパクトがあるこの記事です。自己肯定感と同じくらい大切なのは「自己寛容」という言葉に、大きな影響を受けた読者の方も多かったようですよ。「自己寛容」の要素が欠けたまま「自己肯定感」だけを育むと、自分を過信し、できない自分を認めないうえに、それを人のせいにするようになってしまうのです。本記事では「自己肯定感」と「自己寛容」がちょうど良いバランスで育まれるために、親としてできることをわかりやすく紹介しています。「GOODニュースを毎日語り合う」「得意なことを徹底して「認める」」「「ではどうしたらうまくいくだろう」を口癖にする」など、毎日のちょっとした会話の中でできる工夫が盛りだくさんなので、「読んですぐ実践したくなった」という感想がたくさん寄せられました。***『2018年人気記事ランキング第1位~第5位』はこちら
2019年01月01日編集部:学研キッズネット編集部学研キッズネットfor Parentsの記事からわかった、すくすく伸びる子どもたちのために本当に大切なことをふり返る特集第5回のテーマは「ナナメの関係をきずける第3の場」です。人間関係を「タテ」「ヨコ」「ナナメ」で考えたことがあるでしょうか。親子や師弟(先生と生徒)の関係がタテの関係、友人関係がヨコの関係。そのように考えると子どもたちは1日の大半をタテかヨコの関係のなかで過ごしているといえますね。「ナナメ」というのはタテやヨコのつながりから少し離れた関係のことです。祖父母だったり近所のおじさんおばさんであったり、子ども会のような年齢を超えたつながり、地域の活動やワークショップといった場で出会う人たちもこの関係にあたります。家庭を第1の場、学校を第2の場と考えたとき、第3の場で出会う人たちと考えても良いでしょう。人間はいろいろな生き方ができるということを知るには、さまざまな人に出会うのが一番。豊かな人間関係は、子どもに逃げ場や救い、そして生きる力を与えてくれます。このページの目次「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれる読書は心の土壌を耕す「第3の場所」は保護者が楽しめる場所でもある1.「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれるこれからの社会で生きていくためには、多様な価値観への理解やコミュニケーション力がますます必要になってくる、と考えるのは中曽根陽子さん。そのためには社会に出る前に少しでも多くの多様な人と触れ合う機会がほしいもの。そこで役に立つのが「家庭や学校・日ごろの課外活動以外の第3の場所」です。中曽根さんは保護者自身も地域へ出て「第3の場所」をもつことをすすめています。なぜなら「親自身がいろいろな場所で人とつながり、それを家庭にもち帰ることで、子どもの世界を広げることもでき」るからです。「子どもの生きる力を育てるために、家庭以外の力も借りて、子育てをしていきましょう。」■家庭・学校以外の第3の場所が子どもの生きる力を育てる「AI時代を生き抜くために~『失敗力』が育つ6つの栄養素」(中曽根陽子さん)24時間ネットがつながるゆえの息苦しさ解消にもナナメの関係が必要と言うのは、つながり依存研究の第一人者である土井隆義教授。■つながり依存研究の第一人者にきく、子どもとSNSのリアルな関係 筑波大学土井隆義教授インタビュー第4回「複眼の教育」という観点から地域ぐるみの教育プロジェクトを行なっているのが「てらこやネットワーク」です。「複眼の教育というのは、文字どおり、1人の子どもを育てていくために、地域の大人や大学生が複数の目で子どもをしっかりと見守っていくしくみのことです。」「親子や教師のような“縦”の関係でも友だちのような“横”の関係でもない、第三者と子どもの“ナナメ”の関係を作り、子どもたちのコミュニケーションを活性化させていくことは、子どもが育つのにとても大事な要素なんです。それを地域で実践していくための学びの場でありコミュニティがてらこやです」。そう語るのは「てらこやネットワーク」の理事長・大西克幸さん。■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第1回「てらこやネットワーク」では、地域性を活かした子ども向けの事業(合宿や体験活動など)を全国で展開しています。「大学生が企画運営の主体となっていることが特徴です。てらこやの提唱者である精神科医の森下一先生は、身近の手本となるお兄ちゃん・お姉ちゃんとの出会いが子どもの人生の転機になると言います。あのお兄ちゃん・お姉ちゃんみたいになりたいというような、身近の手本との出会いをどれだけ作っていけるか。『よき人との出会い』、これが『複眼の教育』と並んで、てらこやの大きな目標となっています。」■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第3回「てらこやネットワーク」では「子ども食堂」も展開しています。こうした場も第3の場といえるでしょう。もう少し身近な人間関係のなかにも「第3の場」はあります。祖父母の存在です。甘やかしすぎる祖父母への対応がなかなか…と考える保護者も多いかもしれませんが、「子どもたちにとって、逃げ場や甘える場所があることは、決して悪い面ばかりではないのです」と松井美香先生。もちろん祖父母に自分たちに子育ての方針を、感謝の気持ちとともに伝えることは大事ですが、「子どもたちにとっては、厳しい人、優しい人、甘やかしてくれる人、勇気づけをしてくれる人、勇気くじきをする人等々、さまざまな人と関わることは、対人関係を学ぶ上で良いトレーニングになります。」祖父母の甘やかしを無下に否定したり、「わがままな子に育ったらどうしよう」と焦ったりする必要はなさそうです。■祖父母の甘やかしに、わたしたち親はどう対応すれば良いか「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)人々の多様な生き方に触れることで、子どもたちは人との心地よい距離感を体得したり、相手に思いの伝わる話し方ができるようになったり、良い目標を持てるようになったりするのでしょう。さて、このような「出会い」は本の世界にも共通するものがあります。↑目次に戻る2.読書は心の土壌を耕す読書は心の土壌を耕す"/>子どもたちが社会に出たとき、多様な価値観を受け入れ、さまざまな考え方をもつ人とコミュニケーションをとっていくためには言語能力が欠かせません。『学研 新レインボー小学国語辞典』の監修もしている言語学者の金田一秀穂先生はこのように言っています。「語い力をデジカメの画素数にたとえて、画素数が少なくても写真は写るけれど、よりクリアに表現するためには画素数が多い方がいい。言葉もそれと同じで、たくさん言葉を知らなくても話はできるけれど、自分の気持ちや状況をより明確に伝えるためには、多くの言葉を知っていた方がいい」■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第1回読書時間の長い子どもは「論理的思考」「意欲・関心」「他者理解」能力が高いという結果も出ています。このデータを分析した渡邊純子さんは、「過去に読書習慣があったかどうかも、意識・行動などに関する得点に関係して」おり、「小学生のときに本をよく読んでいた中学生、中学生のときに本をよく読んでいた高校生は、論理的思考、意欲・関心、人間関係などの項目で得点が高い」ことから、「年齢が低いころからの継続的な読書習慣が、子どもが生きていくにあたって基礎となる力を伸ばす要因となっている」と言います。■子どものころの読書は生きる力を養う「データで読み解く、子どもとスマホ」(渡邊純子さん)地域で小さな文庫を40年間開いてきた「みどり文庫」の細谷みどりさんは、「『子どもたちの居場所づくり』や『大人と子どもが個人的に信頼関係をきずける場』の提供に本が介在するというところに文庫としての役割があるのではないか」と考えます。このような小さな文庫が近所にあったら、本を借りに親子で立ち寄ってもいいですね。細谷さんも「読書」と「生きる力」との関係について言っています。「本によって培われた先を読む力、推測力や判断力が、本当の『考える力』になっていくのではないでしょうか。目に見えることだけに頼っていると、目の前のことしか見えなくなります。先を見通す力は、動物的な本能や自分の身を守るための直観力にもつながります。わたしはこうした動物的な本能が、現代の人たちには薄れてきているのではないかと危惧しています。」■みどり文庫(後編)~本には人間本来の能力を引き出す力がある~みどり文庫細谷みどりさんインタビューより「本に年齢はなく、いつから読んでも遅くはないのだけれど、いい本に、いいタイミングで出会うこと、そのときにしかない『出会い感』はとても大事な気がします。」そう語るのは子どもの本の専門店で配本事業も行なう「クレヨンハウス」の早崎志乃さん。映画の原作になった本や、自分の興味のある分野の本から読書の世界に入ってみるのもおすすめだそうです。■クレヨンハウスインタビュー~本選びのプロに聞く、子どもの本の魅力とは?~クレヨンハウス早崎志乃さん、馬場里菜さんインタビューより読書が好きになるきっかけはいろいろあります。読み聞かせをされた経験、した経験、歯医者さんの待合室にあった本との出会いなど……。親野智可等先生が、8つの実話を紹介してくれています。■いろいろなきっかけで読書が好きになる伝記が人生を変えるきっかけをくれることもあります。■伝記が人生を考えるきっかけになる「子どもが伸びる親力」(親野智可等先生)本に描かれた世界や生き方に感銘を受けるためには、やっぱり「読む力」が大切!メールやSNSで文字を追うだけでなく、まとまった文章を読む力を養うことで、子どもの出会いの場はずっと大きく広がっていくのですね。ここで、ある編集部員の話を紹介すると、小学生の子どもが学校での人間関係がうまくいかなかったとき、ゆいいつの居場所となったのが学校の図書室でした。司書の先生からの適切な声かけもあって本の世界に目覚め、「この主人公はここまでされても立ち上がるのか!」「こんな知恵でピンチを切り抜けるのか」「この登場人物はなんて賢いんだ!」などと言いながらさまざまなシリーズを読みふけっているうちに、うまくいかなかった友だちともおすすめの本を貸し借りする仲になったようです。まさに本が様々な出会いを運び、成長へと導いた例と言えるでしょう。↑目次に戻る3.「第3の場所」は保護者が楽しめる場所でもある子どもたちに多くの出会いを経験してほしい、本も読んでほしい。そのために、わたしたち親はどうしたら良いのでしょうか。保護者だって人間です。外の世界に出て行くのが苦手なタイプ、読書が苦手なタイプ、読み聞かせがどうしても苦手で……という人もいると思います。まずは「てらこやネットワークの大西さん」の言葉から。「てらこや食堂というのは…、実は親の解放の場にもなっているんです。子育ての痛みなりつらさなりをぽろっと言える場。『そうそう、うちも』と言える場として非常に大事だなと思っています。環境が人を育てていくんです。子どもたちの一番の環境は家庭、とくに母親。その母親の健全なメンタルを維持安定させていくには、相談できる仲間だったり、ガス抜きができる居場所だったりが必要なんです」■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第4回「ノヴィーニェこども食堂」を営むトニー・ジャスティスさんも、こう言っています。「(こども食堂について)さまざまな境遇の子どもの居場所、がんばっているお母さんのストレスを解消して、楽しく過ごせる場所になれば良いなと、みんなでがんばっています。」■アフリカ出身トニーさんが主催する国際色豊かな子ども食堂&寺子屋を体験してきたNPO法人アフリカヘリテイジコミティ理事・トニー・ジャスティスさんインタビューより子どもたちが地域の活動に参加するには、まず保護者が情報を集め、申し込むという作業が必要です。奥手な保護者だと、知らないコミュニティに参加するという時点でついつい臆してしまうと思うのですが、主催者のこのような意図を知ると、「ちょっと行ってみようかな。申し込んでみようかな」という気持ちになりますね。前出の読書についても、家に本がたくさんあり、親が四六時中、読書している姿を見せられれば良いのですが、そこまではなかなかできません。では、「国語辞典をケースから出してリビングに置いておく」という簡単な方法はどうでしょう。「国語辞典は身近に置いておくといいんです。ケースに入れて子ども部屋の本棚に入れるのではなく、ケースから出してリビングに置いておき、なにかあったらすぐ調べられるようにしておく。テレビで聞いてわからない言葉をその場で調べる。スマホでもその言葉をピンポイントで調べることができますが、国語辞典で調べると、オマケとして、同音異義語や反対語、イラストなどもいっしょに書いてありますから、一石二鳥にも三鳥にもなります。」(学研プラス 小中学生事業部 辞典編集室 森川聡さん)「国語辞典は、必ずなにかとセットになって使うものだと思うんです。テレビで聞いた知らない言葉、図鑑にのっている知らない言葉、鉄道でも戦隊ヒーローでもなんでもいいので、調べてみるといいですね。忍者とか、手裏剣とかも国語辞典にはのっているので。」(同編集室 今井優子さん)■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第3回国語辞典とセットでも使いたい図鑑の選び方を教えてくれるのは、学研プラス小中学生事業部 図鑑・辞典編集室の松下清さん。「親子でいっしょに本屋さんへ行って、お子さんが気に入った図鑑を選ぶのがいいと思います。とくにお母さんは、図鑑は同じシリーズでそろえたい願望があるんですよ。棚にきれいに並べたいんですよね。でもそれは大人の都合です。子どもの本ですから、子どもが気に入って『欲しい』という図鑑を買ってあげてください。」■「知識への扉をひらく図鑑のひみつ」図鑑編集室インタビュー第4回学研プラス小中学生事業部 図鑑・辞典編集室松下清さんインタビューより文字や文章が苦手でも、「国語辞典なら読める」という考え方もあります。「(国語辞典に載っている)ひとつひとつの言葉の解説はTwitterと同じくらいの分量ですからね。厚みにたじろがず、辞典を開いてみればじつはとてもシンプルなんですよ。」(前出今井さん)■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第4回こんなに手軽なら、大人であるわたしたちも気負わず楽しめそうです。子どもがすくすく成長するために大切なことは何か。それは、大人が成長し、人生を豊かにするために必要なことと同じようでもあります。子どもに良いと思うことを実践していくにあたっては、無理せず継続的に、ナナメの関係の力を借りながら、自分の世界を少しずつ広げるつもりで楽しみながらやっていきましょう。次回は「没頭する大人たち」をテーマに、何かを追求し続ける人たちの言葉の数々をお届けします!次のページ子どものころ、好きなことに夢中になったらこうなった。没頭して生きる大人たちの言葉↑目次に戻る学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年12月27日子どもが読書好きになることで、読解力や想像力、論理的思考や感受性が向上するなど、多くのメリットが期待できることは耳にしたことがあるかもしれません。それに加えて、近年では「数学の基礎知識」と「ITスキルの高さ」に影響を及ぼすこともわかってきています。国語以外の教科への理解度にもつながるからこそ、早いうちから読書習慣を身につけさせたいものです。子どもに読書を習慣づけるには、まずは家庭環境から。では、いったいどうやって読書を日常に取り入れていけばいいのでしょうか?ある調査から導き出された読書と成績の関係性いつも読書をしている友人に、「どうしてそんなに本が好きなの?」と聞いたことはありませんか?すると「小さいころからの習慣」「家にたくさん本があったから」「親が読書好き」といった返事が返ってくることが多かったはずです。それはあながち偶然ではなく、育った家庭での読書環境が成長してからの読書習慣につながることは、さまざまな調査から明らかになっています。さらに最近では、読書環境にまつわる “ある調査結果” が話題となりました。それは「16歳の時に家に何冊本があったか?」という調査から判明したのです。オーストラリア国立大学と米ネバダ大学の研究者たちによるこの調査は、かなり大規模なものでした。まず、2011~2015年に31カ国の国と地域で、25~65歳の16万人を対象に行われた「国際成人力調査」の参加者に「16歳の時に家に何冊本があったか?」と質問しました。その後、読み書き能力、数学、情報通信技術(ICT)のテストを受けてもらいました。その結果、本がほぼない家庭で育った人たちは、読み書きや数学の能力が平均よりも低いことがわかったのです。調査対象者の国や性別、年齢層は幅広く、現在の職業もバラバラであるにもかかわらず、本がある家庭 / ない家庭で育ったことによる影響が、この調査によって表面化されました。そして、自宅にあった本の数とテストの結果は比例する、と結論づけたのです。ちなみに、「16歳の時に家に何冊本があったか」の、国別のランキングと平均冊数は以下の通りです。1位エストニア218冊2位ノルウェー212冊3位チェコ204冊4位デンマーク192冊5位ロシア154冊6位ドイツ151冊7位オーストラリア148冊8位英国143冊9位カナダ125冊10位フランス117冊上位は北欧が占めていますね。日本は、というと「14位/102冊」という結果でした。世界全体の平均は「115冊」なので、平均よりも少し少ないといったところです。家に置いてある本を思わず数えてしまった人もいるのではないでしょうか。この調査は「16歳の時」というのもポイントのひとつです。親が所有している本、親が子どものために選んで買ってあげた本に加えて、「子ども自身が自分の目で選んだ本」も含まれるからです。幼い頃に培った読書経験や読書習慣は、確実に「16歳の本選び」にもつながります。読書量は算数の成績を左右する!?またこの調査結果からは、「言葉の読み書き」(文系の能力)と「数学」(理系の能力)、さらにITスキルの高さは決して別物ではない、ということがわかりました。その結果を裏付けるように、ベネッセが行なった調査でも「読書量が多いほど算数の偏差値が高い」傾向が見られたのです。2016~2017年にかけて、4万2696人の小学5年生を対象にベネッセが独自に行なった調査は、読書量と学力テスト(国語、算数、理科、社会)の結果を分析するというものでした。その結果、10冊以上読んだグループはいずれの教科でも偏差値が平均1.9ポイント上がりました。なかでも注目すべきは算数の結果です。どの教科よりも、「読書量が多い」グループと「まったく読書をしない」グループの偏差値に大きな差が開いたのです。(画像引用元:時事ドットコム|読書量多いほど算数向上=「問題正確に読み取る」ー民間調査)この結果を受けて、ベネッセ教育総合研究所は「(読書によって)与えられた問いや条件を正確に読み取る力を高めているのではないか」という見解を示しています。自分の子どもについて、「ちゃんと勉強しているのに、算数のテストでなかなか点数が上がらない」とお悩みではありませんか?もしかしたら、算数の問題集をたくさんこなすよりも、読書量を増やして読解力を高めることで、効果が出てくるかもしれませんよ。子どもを本好きに!おすすめは “親子読書タイム”学研ホールディングスが2015年に行なった「子どもの読書実態調査」によると、“親の読書量”と“子どもの読書量”には深い関係があることがわかりました。その調査結果では、親が本をまったく読まない子どもは1ヶ月の読書量が平均2.1冊であるのに対し、親が本を1ヶ月に6冊以上読む子どもは1ヶ月の読書量が平均6.9冊にものぼったのです。つまり、親自身が本を読む習慣がなければ、いくら子どもに「本を読みなさい」と言ったところで効果は期待できないでしょう。逆に、親が読書をする習慣があり、本を読む姿を子どもに見せてさえいれば、生活の中に本が存在していることが “当たり前” になるのです。教育評論家の親野智可等氏は、子どもを本好きにするためには「親子で毎日決まった時間に読書をする」ことをおすすめしています。子どもだけの読書タイムでもいいですが、圧倒的に大きな効果があるのは家族みんなが同じ時間に読書する「家族読書タイム」です。お父さんもお母さんも、おじいさんもおばあさんも、この時間は本を読みます。こういう状態なら、子どもも自然に読むようになりますし、気も散りません。この時間は読書をするのが当たり前、という雰囲気にすることが大事です。(引用元:東洋経済ONLINE|子どもが自動的に「本好き人間」になる仕掛け)家族みんなで、というのは慣れるまでは大変かもしれません。しかし親野氏は、「1日10分でも1ヶ月で300分。まったくのゼロの状態に比べれば大きな違いです」と述べます。たとえば夕飯の後、ただなんとなくテレビを観るのではなく、リラックスした気持ちで本を開いてみてはいかがでしょうか。家族みんなで読書を習慣づけることができれば、子どもにとってそれが「日常」となります。本を読むことを無理強いするのではなく、本を通じて家族のコミュニケーションタイムを作ることから始めませんか?***本を読むのはいいことだと頭ではわかっていても、忙しい日々に追われて心に余裕がなくなると、つい読書から遠ざかってしまいますよね。1日5分でも10分でも、親子で一緒に読書を楽しむ時間を作ることで、ストレスが解消されたり、子どもの話に耳を傾ける余裕が生まれたりするのではないでしょうか。(参考)Newsweek日本版|子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する:大規模調査時事ドットコム|読書量多いほど算数向上=「問題正確に読み取る」ー民間調査ダ・ヴィンチニュース|子どもの読書量と家庭のコミュニケーションには深い関係がある!?円満家庭の秘訣とは…東洋経済ONLINE|子どもが自動的に「本好き人間」になる仕掛け
2018年12月02日編集部:学研キッズネット編集部勉強も服の好みも価値観も、幼い頃から母の言いなりになってきた史織。中学受験に失敗し、友だちとの人間関係も壊れてしまった彼女が、父の実家であり転勤先でもある佐渡について行くことを決めるところから『君だけのシネマ』は始まります。「佐渡に行きたい!」でも母はどんな反応をするだろう、心が大きく揺れ動く史織の姿を想像しながら、わたしは白黒ハッキリさせることが極めて苦手だった自分の子ども時代を思い出しました。「アンケートの選択肢になぜ『どっちでもいい』という答えがないのかな」といつも思っていたわたしのような子どもが、圧倒的な自信で迫ってくる母親にあれこれ口を挟まれていたらどうなっていただろうと思うと、史織のことをとても他人事とは思えません。新潟から佐渡へ親子といえども人間どうし。相手が誰であろうと「嫌なことは嫌」と言いたいものですが、史織の母には、そう一筋縄ではいきません。母は、がんばって勉強していい中学に入り、レベルの高い教育を受けることが子どもの「将来」のためだと信じています。友だちと地元の公立中学に行きたいという史織の主張をねじふせたうえ、最後の小学校生活を楽しみたいとどんなに訴えても、受験直前には小学校を休むことを強要します。「六先生を送る会も来なかったの、史織だけだったよ」「いくら受験でも学校来ないのって、さみしくない?言えばいいじゃん。学校行きたいって」仲のいい級友からの一言に怒りを爆発させ、さらに9年間がんばったかいもなく中学受験に失敗して地元の中学に進学することになった史織は学校に通えなくなっていきます。そんな史織のようすを見て、はじめて子どもと向き合うことにした父は佐渡への転勤を決めてきます。「佐渡に行けば……絶対、学校に行く」ふりしぼる思いで母を納得させた史織は父についていくことにするのですが、そこで目にしたのは、周囲が何と言おうと夢に向かって邁進する大好きな祖母「さっこちゃん」の姿でした。さっこちゃんの夢は、映画館のない佐渡にミニシアターをつくること祖父の亡きあと、二間の和室を改造してミニシアターをつくりたいというさっこちゃんは、精力的で楽しそうです。門の色を塗り替えたり、庭を手入れして流木を置いたり、カフェコーナーで出すコーヒーのブランドにこだわったり、自由な態勢で映画が観られるように座席を工夫したり。映画館の立ち上げ、運営、お客さんの呼び込み。映画館を軌道に乗せるにはやるべきことがいっぱいです。そんなさっこちゃんの片腕となって活躍するのが、史織と、佐渡の中学に通う映画好きな史織の親戚・桐谷瑛太、モノを創るのがすばらしく上手な、しかしクラスでは「変わり者」として敬遠されている藤原一花でした。自分の世界をしっかり持っている瑛太や一花に比べて、史織はいつでも、何を決めるにも自分の感性を否定してくる母の心の声に縛られ苦しめられます。史織ほどではないにしても、自分の直感を信じきれない感覚はだれにでも思い当たる節があるのではないでしょうか。だからこそ、それを受け止めるさっこちゃんの言葉に少なからず勇気づけられるのかもしれません。「史織のセンスは、史織だけのものだよ。もし九十九人が、そのいすを選ばなくても、史織がステキって思ったら、たった一人でもそれでいいと思うな」「私は逃げることって……選ぶことだと思うんだ。……自分が心地好くいられる場所を選ぶことが逃げることなら、逃げるって悪くない。そう思わん?」自分の選択は、自分の心に聞いて判断する。だれかと本音で関わることで、相手にも自分の個性を発見してもらう。「自分が(・)やりたいこと」や「自分が(・)好きなもの」を「自分が(・)選ぶ」という経験は少しずつ史織に生きる希望をもたらし、彼女を明るい方へと押し出していきます。やがて迎える母親との対峙――。愛されたいから苦しんでしまう中学生の頃の自分がこの物語を読んだなら、間違いなく史織に肩入れし、「あなたのため」と言いながら子どもに依存する母親に憤慨していたと思います。けれども今のわたしは物語を読みながら、「自分も母親として子どもを縛っていないだろうか」「子どもにとって母親とは、かくも絶対的な存在なんだ」ということを痛感しました。史織は母親に認められたい。認められたいだけでなく、心から喜んでほしい。だからこそ限界までがんばってしまうのだし、母の良しとするものが自分にとっても良いのだと思い込もうとするのでしょう。そのうちに自分の本心がわからなくなり、自分がうまくいかないのは母親の言う通りにしなかったからだ、つらくても母親の言う通りにするべきなのだ、というように母親に支配されていく、その過程が本当に恐ろしいと思いました。親子関係に問題がなくても、何のために生きているのだろう、自分は将来どんなふうに生きていけばよいのだろうと考える中学生は多いでしょう。この作品は、そんな迷える中学生に生きるヒントを与えることと思います。同時に、大人が読むことで、わが身の2種類の親子関係を振り返るきっかけにもなるのではないでしょうか。この物語には、『人生フルーツ』と『ニュー・シネマ・パラダイス』という2つの実在する映画作品が登場します。特に『ニュー・シネマ・パラダイス』は物語の軸ともいえる存在です。この映画を観てから『君だけのシネマ』を手に取るのもおすすめです。DATA『君だけのシネマ』(高田由紀子・作PHP研究所)『君だけのシネマ』(高田由紀子・作PHP研究所)学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年11月12日秋は涼しくなり様々なことを行いやすい季節。「スポーツの秋」「食欲の秋」などと言いますがさらに「読書の秋」とも言いますね。美味しい食べ物や美しい風物詩、そして運動会やハロウィンなど行事もたくさんあり、秋をテーマにした絵本も多く出ています。読書や読み聞かせの効果を知ると共に、読書にぴったりの季節に秋を感じられる絵本をご紹介します。1. 読書週間と本を読む効能読書の秋には「読書週間」が定められています。昭和22年に制定され、長い歴史があります。期間は10月27日~11月9日(文化の日を中心にした2週間)となっていて、開始日の10月27日は「文字・活字文化の日」に制定されました。小さい頃から本に親しむことは、将来多くの効果が期待されます。 (1) 学力向上本を読むことで読解力が身につきます。読解力は国語だけでなく全ての教科に関わります。理科でも算数でも、教科書を読むことから始まるため、読解力不足で教科書を読むのが苦になると、内容が入ってきません。読解力があることでストレスなく教科書を読めるので、理解がしやすくなるのです。読解力だけではなく、語彙力も増えます。また、知らない語彙があった時「どういう意味だろう?」と考えることは思考力につながります。絵本であっても、カラフルなイラストや初めて耳にする言葉に触れることで、さまざまなことを覚え脳の刺激になります。そして、読書をしてその世界に没頭すると集中力が身につきます。楽しいと思える本に出会うためにも、たくさんの本を読みたいですね。 (2) 心おだやかで感性豊かになる本の中ではさまざまな世界が展開されます。触れたことのない世界や現実ではありえない世界であっても自分が経験したような感覚を味わうことができるので感性を豊かにしてくれます。また、イギリスのサセックス大学の研究では、読書・音楽視聴・コーヒータイム・散歩・テレビゲームを行う際のストレス効果を調べたところ、読書に一番効果があることがわかっています。テレビゲームは読書の3分の1以下のストレス解消効果しかありません。読書に親しみ世界に没頭できると、感性を高めつつストレス解消効果により、精神的に安定したおだやかな人間になるとも言われています。 (3) コミュニケーション能力読み聞かせは親子の絆を深めることができます。子どもにとって、くっついて本を見ながら大好きな人の声を聞くことが精神面での安心や満足感、幸福感をもたらすと言われています。膝の上に子どもを乗せたり親子でほっぺをくっつけて読んだりするなど、スキンシップをとれるのもいいですね。子が本を自分で読む年齢になっても一緒に本を選ぶ、感想を聞くなどにより親子でコミュニケーションを取るきっかけとなります。登場人物の気持ちを読み取ることで、人の気持ちを感じとったり共感したりできるようになります。また、読書を通じて感じた気持ちを、言葉にして伝えることができるようになります。「人の気持ちが分かる」「人に何かを伝える」といったコミュニケーション力UPが期待できるのです。2. 秋におすすめの絵本5選 (1) 14ひきのあきまつり出典:絵本ナビ名作「14ひきシリーズ」の秋バージョンです。表紙から中身まであたたかみのある秋色で、ほんわかする家族愛を感じられます。可愛らしい絵であるのに緻密で、バッタ、カエル、トカゲ、カメなどの登場人物や景色は植物図鑑・昆虫図鑑として楽しめるほど。生き物好きな子にオススメですが、そうでない子もこれを機に興味を持ってくれることもあるかもしれないですね。 (2) あきやさいの あきわっしょい!出典:絵本ナビ秋祭りを通じて、おイモやキノコのおみこしなど、秋の味覚を絵や言葉で知ることができる絵本です。「わっしょいも!」「ヤッサイ!」などダジャレが効いていて、意味が分からなくても音を楽しめます。パワフルな野菜たちの躍動感も楽しめます。 (3) どんぐりむらのぼうしやさん出典:絵本ナビどんぐり村の帽子やさんが、村では売れないので町へ出かけていくというストーリー。個性豊かなどんぐりの仲間は見ているだけでも楽しめ、どんぐりトリオのひらめきや発見にワクワクすることができます。ごっこ遊びが好きな子ども達が真似をしたくなるかも。お仕事について知るきっかけにもなり、一工夫で遊びも仕事も楽しく出来る内容は大人にも参考になるかもしれません。 (4) おちばきょうそう出典:絵本ナビ「たっくんとたぬきシリーズ」の秋verです。庭の落ち葉を掃除している内に、遊びが始まり余計散らかってしまいます。たっくんとたぬきの、ほのぼのしたストーリーです。紅葉した葉っぱから秋を感じることが出来ます。落ち葉の海にジャンプ!という子どもが憧れるシチュエーションを楽しめること間違いなしです。 (5) お月さまってどんなあじ?出典:絵本ナビお月見、お月さまをテーマにしたお話です。お月さまってどんなあじなんだろう?と思っている動物たちが高い山に登ってお月さまかじってみようと協力し合います。ラストではお月さまの味の真相が明かされます。絵の質感と繰り返しのリズムが楽しい絵本です。秋を感じることのできる絵本はたくさんあります。秋色というと赤や黄色などの暖色が想像され、そんな色でいっぱいの絵本は視覚的にも暖かい気持ちにしてくれそうですね。過ごしやすく穏やかなこの季節。読書週間をきっかけに、親子で本に親しんではいかがでしょうか。
2018年10月31日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々